研究課題/領域番号 |
12480228
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
東田 陽博 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30093066)
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研究分担者 |
星 直人 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90229170)
橋井 美奈子 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (10272957)
横山 茂 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00210633)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | Caシグナリング / サイクリックADPリボース / Caプール / セカンドメッセンジャー / 信号伝達機構 / NAD / ADPRcyclase |
研究概要 |
細胞内のCaをセカンドメッセンジャーとするCaシグナリングは、数多くの受容体の下流に存在する重要な信号伝達機構の一つである。最近、リアノジン感受性の細胞内Caプールを開く細胞内リガンドはサイクリックADPリボース(cADPR)であると考えられるようになってきた。この数年、我々はcADPRがIP3のようなセカンドメッセンジャーであるとするこの仮説を検証してきた。そしてNADからcADPRを産生する膜酵素が受容体によりコントロールされていることをムスカリン受容体を大量発現するNG108-15細胞(J.B.C.,1997)とβアドレナリン受容体を持つ心臓心室筋(J.B.C.,1999)を用いて始めて証明することができた。アメフラシのADPリボシルシクラーゼと相同性を持つことで知られるCD38をノックアウトしたマウスで測定したところ、ADPリボシールシウラーゼが全く測定できなかった。この結果は我々の予測と異なり、CD38以外に酵素活性を持つ、タンパク質が存在しないことを示している。そこで研究として、次の仮定を確かめるために研究を転開した。すなわちパーキンソン病脳におけるcADPリボースの役割を明確にするため、ラット脳線状体でのADPリボシルシクラーゼ活性を測定した。ドーパミン添加によりシクラーゼ活性が上昇することをはじめて見出し、現在この活性上昇のメカニズムを追求している。また、脳可塑性に重要な役割を果たす代謝型グルタミン酸受容体のADPリボシルシクラーゼヘのカップリングを研究し、興味あるサブタイプごとに異なる特異的な反応を見出した。
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