研究概要 |
本年度は,関発した自律走行型除雪機を用いて,除雪作業を伴う移動時の雪上障害物の認識,雪中障害物の認識,自己位置検出における搭載センサーの評価試験を実施した.また晴天時,曇天降雪時といっ,た屋外作業環境の雰囲気の変化における搭載センサーの認識に関する評価試験も実施した.雪上障害物は,焦電型赤外線センサー,反射型赤外線センサー,および超音波センサーからの出力により認識,雪中障害物は金属センサーからの出力により認識,そして自己位置検出はGPSにより検出することが移動作業時において可能となった.更に屋外作業環境の雰囲気の変化に対しても,搭載したセンサーが障害物検出に有効であることが示された.また自律走行型除雪機の状態を遠隔地にいる作業管理者へ提示するための除雪機・モニターPC間の通信を行う通信システムの評価を行い,除雪作業時,天候が変化した際においても利用可能となった.更に自律走行型除雪機のナビゲーションマップ作成システムを構築するためにGISを導入し,作業領域の地形,障害物や積雪量データにもづいたナビゲーションデータを生成することが可能となった.以上の研究成果をまとめると次のとおりである. ・雪上障害物雪中障害物および自己位置の検出を搭載したセンサーシステムについて,除雪作業時,および天候変化時での評価試験を実施し,有効に機能することを明らかにした. ・センサーデータの処理,実験車両の制御信号生成,モニターシステムとの通信を処理するCPU(H8)を搭載した小型モジュールを製作,評価試験を実施した. ・GISを援用した自律走行型除雪機用ナビゲーションマップ作成システムの構築を行い,実験用作業領域での地形データ,障害物データ,および積雪量データに基づいたナビゲーションデータの生成を行い,実験車両を用いてデータの評価を実施した.
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