研究課題/領域番号 |
12555131
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
三上 隆 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00002303)
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研究分担者 |
須藤 敦史 (株)地崎工業, 土木部・技術課, 主任研究員
小池 明夫 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50312385)
名和 豊春 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30292056)
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キーワード | 寒冷地 / トンネル / 覆工ひび割れ / データマイニング / 断熱材 / 熱伝導解析 / 熱応力解析 |
研究概要 |
本年度は下記の研究を行った。 1.データマイニングによるひび割れ発生に関する要因分析 ・観測日時の異なる3回のデータにより、クラック発生要因の分析を行った。その結果、「地山等級」、「28日強度」、「コンクリート打設温度」、「空気量」がクラック発生要因の候補として浮かび上がってきた。現在は「28日強度」とクラック発生との相関について検討中である。 ・クラック発生要因とクラック発生位置(天端と側壁)の関係を調べた結果、「空気量」が共通に強い相関を示し、側壁部では「地山等級」の影響が比較的強く表れた。 2.非定常熱伝導・熱応力解析によるひび割れ原因の検討 ・水和熱を考慮したトンネル・地山系の2次元FEM解析の結果、ピーク温度後の温度降下速度は、(1)冬期施工、(2)断熱材施工、および(3)早期脱型の場合に著しいことが判明した。 ・2次元FEMによる熱応力解析の結果、覆工コンクリート表面の引張応力は、(1)冬期施工の場合、(2)断熱材を施工しない場合、および(3)地山の弾性係数が大きい場合である。 3.吹付けコンクリートの配合に関する検討 ・水和メカニズムに基づくC_3Sの水和反応速度のモデル化を試みた。その結果、イジングモデルに基づいて、誘導期、加速期および減水期の3段階の水和反応過程を比較的簡単な数式で定式化することができた。 ・高性能コンクリートの流動性と断熱温度上昇に及ぼす高性能AE減水剤の化学構造の影響を調べた。その結果、グラフト鎖の長い共重合体ほど練混ぜ直後に優れた流動性を示し、また凝結遅延性が小さいことが明らかになった。
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