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2000 年度 実績報告書

バイオマスを原料とするハイブリッド型フューエルセルシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 12555230
研究機関広島大学

研究代表者

西尾 尚道  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (30034383)

研究分担者 平賀 哲男  島津製作所, 官庁大学本部・技術開発部, 主任技師
中島田 豊  広島大学, 工学部, 助手 (10281164)
柿薗 俊英  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教授 (00214255)
キーワード水素 / メタン / 通性嫌気性細菌 / Enterobacter aerogenes / 燃料電池 / グリセロール / キシロース
研究概要

バイオマスの有効利用をはかるため、バイオマスから発酵により得られた水素を燃料電池を用い電気に変換するとともに、副産物として得られた有機酸アルコールなどをメタン発酵しメタンを回収するシステムを構築する一環として、まず、通性嫌気性細菌であるEnterobacter属の中で水素生産に適した種を探索するため、微生物保存機関に保存されているEnterobacter属に関してその水素生産を調べたところ、E.gergoviae JCMl234は0.71mol/molで最も水素収率が高く、E.aerogeges HU-101の場合でも0.68mol/molで水素を生産しており、Enterobacter属の中では比較的高い水素生産能力を持っていた。そこで、通性嫌気性細菌E.aerogenesによる様々な糖の資化性と水素生産特性を検討したところ、キシロース以外、同じ還元度を持った炭素源(例えばグルコース、フルクトース、ガラクトース)は近い水素収率となった。また、還元度が高くなるほど水素収率は向上し、炭素1mol当たりの有効電子数に対する水素収率はほぼ比例関係にあった。特にグリセロールを炭素源とした場合、重量当たりの水素収率はグルコースの3.4倍となり、水素生産の優れた基質となりうる可能性が認められた。一方、キシロースの場合、グルコース、フルクトースなどの同じ還元度を持った炭水化物と比較して高い水素収率となった。これは、本菌の水素生成の主要経路であるピルビン酸-蟻酸リアーゼを経由することにより生産されるエタノールおよび酢酸の生成量がグルコース、フルクトースなどと比較して非常に増加したことが要因と考えられるが、キシロースはバイオマスの主要構成糖の一つであることから、キシロースの水素収率が高いことは本菌を水素生産菌として利用するうえで一つの利点となろう。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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