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2001 年度 実績報告書

ストレスホルモン感受性マーカーによるアトピー素因のin vitro診断法

研究課題

研究課題/領域番号 12557036
研究機関大阪大学

研究代表者

辻田 敏  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90314319)

研究分担者 江副 智子  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40232954)
竹下 達也  大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (20150310)
森本 兼曩  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20143414)
キーワードストレスホルモン / 感受性 / アトピー素因 / in vitro / 診断法 / アレルギー症状 / IgE / サイトカイン産生
研究概要

「ストレスホルモンの感受性マーカーによるアトピー素因のin vitro診断法」の開発研究の一環として、60名の成人男性を被験者とし、質問紙(GHQ28)でストレスにともなう精神身体の自覚症状の有無を評価し、同時に末梢血を採取し、総IgE濃度およびサイトカイン類(IL4、IL10、IL12、IFN-γ)の産生能を測定した。GHQ28のスコア8点以上を高ストレス、8点未満を低ストレスとし、また総IgEが100IU/ml以上をアトピー、それ未満を非アトピーとしてサイトカイン類の産生との関連を解析した。
その結果、LPS刺激によるIL10とIL12の濃度の比率IL12/IL10はアトピーでかつ高ストレスである群では他の群に比べて低かった。IL12/IL10比が低いことはIFN-γ産生が低下する可能性を示唆し、実際この群ではIFN-γ/IL4比も他の群に比べて最も低かった。
以上の結果はアトピー素因にストレスが加わるとさらにTh1/Th2バランス(IFN-γ/IL4比)がさらにTh2側に傾きアトピー素因が強化されることを意味する。ストレスによりアトピー性疾患が増悪ことが臨床的に経験されるが、IL12/IL10比の低下がストレスによるアトピー性疾患増悪メカニズムのひとつとなっていることが示唆された。
現在は同一の被験者60名を対象にしてサイトカイン産生におよぼすストレスホルモン類(コルチゾル、アドレナリン)の影響の検討、さらにそれらに関連する遺伝子を解析すべく研究を進行中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Tsujita, S.: "A feeling of interest was associated with a transient increase of salivary immunoglobulin A secretion in students attending a lecture"Environ.Health Prev.Med.. 7(1)(in press). (2002)

  • [文献書誌] Morimoto, K.: "Lifestyles and mental health status are associated with natural killer cell and lymphokine-activated killer cell activities"Sci.Total Environ. 270. 3-11 (2001)

  • [文献書誌] Takeshita, T.: "Association of the ADH2 genotypes with skin responses after ethanol exposure in Japanese male university students"Alcohol Clin Exp Res. 25. 1264-1269 (2001)

  • [文献書誌] Nakayama, K.: "The Relationship of lifestyle Factors, Personal Character, and Mental Health Status of Employees of a Major Japanese Electrical Manufacturer"Environ.Health Prev.Med.. 5. 144-149 (2001)

  • [文献書誌] Li, D.: "Arsenic induce DNA via reactive oxygen species in human cells"Environ.Health Prev.Med.. 6. 27-32 (2001)

  • [文献書誌] Li, D.: "Formamidopyimidine-DNA glycosylase enhances arsenic-induced DNA strand breaks in PHS-stimulated and unstimulated human lymphocytes"Environ.Health Perspect.. 109. 523-526 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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