研究課題/領域番号 |
12576029
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
西山 馨 神戸大学, 医学部, 教授 (00150061)
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研究分担者 |
松尾 雅文 神戸大学, 医学部, 教授 (10157266)
白川 草 神戸大学, 医学部, 助教授 (30171044)
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キーワード | G6PD欠損症 / スクリーニング / ホルマザン法 / ベトナム / 赤血球 |
研究概要 |
我々の本年度の目標はベトナムにおける調査地点の決定とその方法の確認作業および予備的検索の3点であった。共同研究者のベトナム国立自然科学技術センター生物工学研究所のDao副所長は、同研究所、ハノイ大学、国立マラリア・寄生虫研究所の主要スタッフの本研究課題への全面協力のための手配を終えた。そこで、ハノイ近郊から得られた検体についてスクリーニング法の確認を行った。彼女らの従来法は、試薬を湿らせ乾燥した濾紙に生血の検体をとり一定時間後、紫外線照射した時の蛍光強度を測定する簡易法である。この方法の現地での適用には種々の困難が予想されるので、我々が開発しフィリピンで成功しているホルマザン寒天ゲル拡散法の有用性の理解を得ることに力を注いだ。その結果、検体と関連事項の収集だけを現地で実施し、実際の測定操作は研究所で集中して行う本研究課題の特長が理解された。2001年度の7〜8月に本格的に資材を提供し、ホルマザン法でマススクリーニングを行うことで一致した。 次年度はベトナム北部の村としてハノイ近郊のPhu Tha、Hoa Binhの二つの村とラオス国境に近く山岳少数民族が生活しているLai Chau、Son La二つの村のそれぞれの保健センター・医務局と密接に連絡をとり、調査を敢行する予定を立てた。特に、Lai Chau、Son Laはマラリア汚染地域にあり、G6PD欠損症患者の出現頻度が高いことが予想される。マラリアの感染状況、患者の臨床所見、家族調査等の綿密な聴き取り調査を同時に行うことによって、興味ある結果が得られることを期待している。
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