研究課題
研究代表者および研究分担者の何人かは下記の研究集会に出席し研究課題についての情報交換と研究討論を行った。八牧、千吉良、澤辺は講演を行って最新の結果を人々に報告した。また飯寄は日本数学会年会(慶応大学)の代数分科会で特別講演を行った、・第45回代数学シンポジュウム(8月7日-10日、九州大学)・RIMS研究集会『群論と関連分野-総括と展望』(12月11日-13日、京都大学)・RIMS研究集会『代数的整数論』(12月18日-22日、京都大学)・RIMS研究集会『符号・格子・頂点作用素代数と有限群』(2月19日-21日、京都大学)全体としては有限単純群の分類定理を応用して有限群の普遍的な性質を明らかにすることに力を注いだ。研究分担者あるいは協力者のいくつかの研究成果について簡単に纏める。八牧宏美はモンスター単純群の奇数位数の極大部分群の研究を行った。渡辺アツミ・澤辺正人はアルベリンのウェイト予想を条件付きで証明した。渡辺アツミはこの結果を応用してブルエ予想の研究を行った。さらに澤辺正人はコンウェイ群、ラドバリス群の根基部分群を分類すると共に新しいp-局所幾何を構成した。千吉良直紀は吉田知行らと古典群の母関数の研究をすると共に、鈴木通夫の遺作となった論文の後半部分をPeterfalviの方法を用いて分かりやすく書き直し熊本大学で連続講演を行った。流合未奈は有限群の可解グラフの直径は4以下となることを証明した。さらに散在型単純群と同じ素数グラフを持つ群の分類をほぼ完成した。飯寄信保は可解グラフのグラフ理論的な不変量を調べp-可解性を判定する必要十分条件を与えた。これはある意味でPhilip Hallの可解性の判定定理の遥かな一般化となっている。
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