研究課題/領域番号 |
12640056
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
内田 伏一 山形大学, 理学部, 教授 (90028126)
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研究分担者 |
村林 直樹 山形大学, 理学部, 助教授 (80261676)
澤田 秀樹 山形大学, 理学部, 助教授 (30095856)
河村 新蔵 山形大学, 理学部, 教授 (50007176)
上野 慶介 山形大学, 理学部, 助手 (10250911)
内田 吉昭 山形大学, 理学部, 助教授 (80280890)
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キーワード | 非コンパクト変換群 / カオス写像 / バナッハ束 / 暗号理論 / アーベル多様体 / 結び目理論 / アダマール多様体 / 複素構造 |
研究概要 |
本研究の中心裸題は、非コンパクトリイ群の球面への可微分作用についての研究である。内田伏一は、前々年度までにリイ群が単純かつ半単純である場合の研究において所期の目的を達成し、前年度と今年度はリイ群が単純かつ半単純群の直積群である場合についての研究を続けており、その成果をトポロジーシンポジウムで発表した。その論文が掲載決定し、印刷中である。 関連分野の研究について述べよう。 河村新蔵は、カオス写像の測度空間上への写像の一般化と、確率密度関数の変化について研究した。この研究を深化させる過程でヒルベルト空間上の作用素および抽象バナッハ束おける興味ある結果を得た。 澤田秀樹は、ブロック暗号に現れる群構造について研究し、群論的な落し戸が可能であることを示した。 村林直樹は、代数体上定義されたQM型アーベル多様体のHasse-Weilゼータ関数を目標に研究を行った。具体的には、2次元QM型アーベル多様体はreduction typeによって特徴付けられるのではないかと予想し、それの証明に取り組んだ。 内田吉昭は、結び目の3-braidと3-bridge knotの3重分岐空間の研究をした。3-braidの3重非正則空間はレンズ空間L(n,1)になる事をトロント大学のMurasugiが示しているが、これの別証明とレンズ空間のタイプを簡単に求めるアルゴリズムを与えた。さらに,3-bridge knotではレンズ空間L(p,q)が得られる事を示し,そのタイプを求めるアルゴリズムを得た。 上野慶介は、実双曲型空間形から複素双曲型空間形への調和写像の無限遠における挙動を考察し、これらの空間の間に固有な調和写像が存在するために境界で満たされるべき必要条件を導いた。また、この結果を幾何学シンポジウムで報告した。 井伊清隆は、対称空間の接バンドル上の複素構造について研究した。
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