研究課題/領域番号 |
12640150
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
森 正気 山形大学, 理学部, 教授 (80004456)
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研究分担者 |
河村 新蔵 山形大学, 理学部, 教授 (50007176)
仲田 正躬 山形大学, 理学部, 教授 (20007173)
戸田 暢茂 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (30004295)
相原 義弘 沼津工業高等専門学校, 助教授 (60175718)
水原 昂廣 山形大学, 理学部, 教授 (80006577)
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キーワード | 値分布理論 / 有理型写像 / 除外値 / 一意性定理 / モーリー空間 / 力学系 / ウエヴレット理論 / 楕円曲線 |
研究概要 |
研究代表者の森は、ネヴァンリナ除外値の消去の問題で、これまでの結果のうち超曲面に関するものを多変数に拡張しC^mからP^n(C)への任意の超越的有理型写像を少し変形し、除外超曲面に対する除外値を全く持たない写像に変形できることを証明した。また、有理型写像の全体の空間にある距離を導入し、除外値を全く持たない写像がこの空間で稠密であることも示した。ここでは、有理的と超越的とをはっきり識別する距離の導入した。戸田は、(1)有限平面での超越的有理形関数が重複を無視して5つの値を共有するとき、これらは一致しているというネヴァンリナの一意性の定理の一般化についての研究、(2)有限平面からn次元複素射影空間への超越的な正則曲線の値域の一般位置でない超平面で、除外指数の総和が最大であるときの除外指数についての研究を行った。仲田は、リーマン球面上の有理関数の複素力学系において、そのジュリア集合のハウスドルフ次元の評価について考察した。またファトウ集合の非前方不変な連結成分の連結度について、臨界点などを用いて考察した。河村は、カオス力学系における確率密度関数の収束、および作用素環を用いて状態関数の収束の研究を行った。また、1次元カオス力学系において、同相カオス写像が存在するための相空間の特徴付けを行った。水原は、一般の増大関数を持つモーリー空間上で、カルデロン=ジグムント作用素との交換子、およびリースポテンシャルとの交換子の有界性を示した。相原は、有理型写像に関する逆像の条件下での一意性・有限性問題について研究し、ネヴァンリナの意味での除外因子に関する条件の下で一意性定理を証明した。また有理型写像が代数的に従属するための条件を与えた。その応用として楕円曲線上に値を持つ2つの正則写像が自己準同型でうつり合う条件を与えた。
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