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2001 年度 実績報告書

胸膜悪性中皮腫における癌抑制遺伝子の同定とNF2、p16遺伝子の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 12670556
研究機関名古屋大学

研究代表者

関戸 好孝  名古屋大学, 医学部・附属病院, 講師 (00311712)

研究分担者 横井 豊治  名古屋大学, 医学部, 教授 (40200886)
下方 薫  名古屋大学, 医学部・附属病院, 教授 (10022906)
キーワード胸膜悪性中皮腫 / 肺癌 / 染色体3p / ホモザイガス欠失 / ポジショナルクローニング / 遺伝子 / 細胞株
研究概要

昨年度に同定した、悪性胸膜中皮腫細胞株NCI-H28における3p21.33ホモザイガス欠失領域の再構成領域(rbc領域)より、データバンク検索及びRT-PCR解析等により、新規遺伝子MTSK1(仮称)をクローニングした。得られた4153bpのシークエンスのうちMTSK1遺伝子の予想されるオープンリーディングフレームは1275アミノ酸であり、アミノ末領域にキナーゼモチーフの存在が推測された。さらにpoly(A)+RNAノーザンブロット解析を行い、4.7kbと2.1kbのmRNAが同定され、オールタナティブスプライシングが観察された。MTSK1は各種ヒト臓器において低レベルで発現している一方、特に精巣に高レベルに発現していることが明らかにされた。また、exon-intron境界を同定しゲノミックPCR-SSCP法にて悪性胸膜中皮腫9検体および肺癌検体の計63検体(細胞株40株、外科切除標本23検体)を解析し、いくつかのゲルシフトを見い出した。現在シークエンス解析により、体細胞突然変異の有無を検討中である。今後MTSK1のオリゴペプチドを作成して抗体を作成し、蛋白レベルでの解析に研究を展開する予定である。さらに一方、悪性胸膜中皮腫患者より細胞株の樹立を試み、同一患者より異なる形態像をもつ細胞株2株(Y-Meso8A, Y-Meso8D)を樹立した。ヌードマウスに移植し造腫瘍能の検討を行ったところ、この細胞株の造腫瘍能は低いことを見い出した。同時に他の悪性胸膜中皮腫細胞株を含め、癌抑制遺伝子(NF2、p16、p53, E-cadherin)および癌遺伝子(KRAS, NRAS, MDM2)の遺伝子解析を行ったが、Y-Meso8A、8Dには今まで報告のある遺伝子変異が存在しないことが明らかにされた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shigemitsu Kikuo: "Genetic alteration of the β-catenin gene (CTNNB1) in human lung cancer and malignant mesothelioma and identification of a new 3p21.3 homozygous deletion"Oncogene. 20. 4249-4257 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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