• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

肝細胞癌に対する液状塞栓物質を用いた肝動脈塞栓療法の有用性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12670911
研究機関関西医科大学

研究代表者

澤田 敏  関西医科大学, 医学部, 教授 (80121937)

研究分担者 播磨 洋子  関西医科大学, 医学部, 助教授 (80140276)
河 相吉  関西医科大学, 医学部, 助教授 (30152896)
谷川 昇  関西医科大学, 医学部, 講師 (90227215)
奥田 良和  関西医科大学, 医学部, 助手 (90252866)
キーワード動脈塞栓術 / インターベンショナルラジオロジー / 塞栓物質 / 肝細胞癌 / 家兎 / 肝腫瘍モデル / Onyx / TAE
研究概要

近年開発された化学物質であるdimethyl sulfoxide (DMSO)に溶解されたethylen vinyl alcohol copolymer (EVOH)は生体適合性が優れており、また、カテーテル・血管壁と固着しない為、血流を確認しながら緩徐に注入することが可能である。
1%、2%、4%、6%のEVOHおよびDMSOを、家兎肝腫瘍モデルの固有肝動脈より注入した(n=15)。その直後に屠殺解剖し、摘出標本をエックス線学的、組織学的に評価した。
摘出標本の軟エックス線撮影では、低濃度のEVOHは断片化し、より末梢まで到達する傾向があった。高濃度のEVOHは中枢血管から連続して鋳型状に存在していたが、最終到達血管は低濃度より中枢であった。
軟エックス線写真上でEVOHが到達した血管の固有肝動脈からの最大分岐数は、2%EVOHが16.0分岐、4%EVOHが13.6分岐、6%EVOHが10.0分岐であった。1%は測定不能であった。組織学的には腫瘍部では、1%EVOHは径15μm、2%EVOHは径20μm、4%EVOHは径35μm、6%EVOHは40μmの腫瘍血管内に存在し、非腫瘍部では1%、2%及び4%EVOHはsinusoidに、6%EVOHは径40μmの動脈に到達していた。
固有肝動脈に投与したEVOHは肝腫瘍内に到達しており、その濃度を変化させることにより塞栓血管径を調節できる可能性が確認できた。EVOHは、肝動脈塞栓術に於ける塞栓物質の一つになりうると考えられた。
本結果については、既に第265回日本医学放射線学会関西地方会(平成12年6月24日)、日本血管造影・Interventional Radiology学会第8回関西地方会(平成12年9月2日)、第60回日本医学放射線学会総会(平成13年4月7日)において発表した。学術論文がActa Radiologica誌へ掲載予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Komemushi Atsushi: "An animal experimental study using Onyx : A new liquid embolic material for liver tumor"Acta Radiologica. (In Press). (2002)

  • [文献書誌] 澤田 敏: "IVRの技法 第3章 6.オニクス"南江堂(印刷中). (2002)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi