研究課題/領域番号 |
12671424
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
松本 智子 長崎大学, 医学部, 助教授 (30239107)
|
研究分担者 |
塚崎 智雄 長崎大学, 歯学部, 助教授 (50315230)
榎本 寛 長崎大学, 医学部, 助手 (90284679)
弦本 敏行 長崎大学, 医学部, 助手 (60304937)
|
キーワード | 変形性関節症 / インシュリン様成長因子(IGF) / IGF結合蛋白 / 関節軟骨 |
研究概要 |
インシュリン様成長因子(IGF)は骨、軟骨の増殖や分化の促進因子であり、正常な軟骨の代謝機能維持に重要であるが、変形性関節症(OA)などの病的な状態ではその作用機序に何らかの異常が生じていることが考えられる。またIGFは血中や組織中では結合蛋白(IGFBP)と結合した状態で存在しており、軟骨細胞も固有のIGEBPを産生する。そのためIGFBPは、IGFを標的器官へ運搬するだけでなく、IGFの局所における調節因子として重要な役割をもっていることが推測される。われわれはこの点をさらに解明するために、OA軟骨におけるIGFBPの発現パターンを蛋白、及び遺伝子レベルで観察し正常組織と比較した 1. 人工膝関節置換術時に採取したOA軟骨の一部をトリプシン、およびコラゲナーゼで酵素消化し、遊離した細胞を10%牛胎児血清含有培地で培養した。産生されるIGFBPを電気泳動後、Western-ligand blotting法で検出し、Immuno-blotting法で同定した。同時に、軟骨細胞より、t-RNAを抽出しRT-PCR法にて各IGFBPのmRNAの発現を調べた。その結果OA軟骨ではIGFBP-2.3.4.5の産生が遺伝子、および蛋白レベルで確認された。 2. OAの関節軟骨組織における各IGFBPの発現パターンを組織化学的、およびin-situ-hybridization法で調べた。OA軟骨では正常に比べ、各IGFBPの発現が亢進していることがわかった。
|