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2000 年度 実績報告書

咬合障害が前頭皮質ドーパミン放出に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 12671915
研究機関大阪歯科大学

研究代表者

井上 宏  大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (30067053)

研究分担者 呉本 晃一  大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (90319583)
上田 裕  大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (10067001)
キーワード実験的咬合障害 / ドーパミン / マイクロダイアリシス法 / 情動 / ストレス / ラット / 前頭皮質 / 摂食
研究概要

実験的咬合障害を付与したラットの前頭皮質ドーパミン放出量を調べ,咬合障害が咀嚼時のドーパミン代謝に及ぼす影響を調べた.この実験より,咬合障害がラットの情動系に与える影響を明らかにすることを目的とした.
実験にはSprague-Dawley系雄性ラットを用いた。前頭皮質ドーパミン量はマイクロダイアリシス法を用いて測定した。前頭皮質へのガイドカニューレ挿入術はラットの外科的侵襲の影響を避けるため実験日の1週間前に行った.外科的処置はペントバルビタールによる全身麻酔下でラットを脳定位固定装置で固定して無痛的に行った。ガイドカニューレの挿入部位はPaxinosらの脳図譜を参考に冠状縫合から矢状縫合の交点から前方2.5mm側方1.0mmの位置において頭蓋骨小穴を開け下端が硬膜より2.5mmとなるように留置した。実験当日にガイドカニューレを通じ透析膜を挿入し、人工髄液を灌流させ、回収された人工髄液中のドーパミン量を高速液体クロマトグラフィーにて測定した。ラットは実験前日まで固形飼料と水道水を自由に与え飼育した。そして、実験開始24時間前より絶食とし、水道水のみを与えた。ドーパミン量の測定は、3%イソフルランにて全身麻酔を行い咬合障害を付与した後の120分間において行った。この時対照群には全身麻酔のみ行い咬合障害の付与は行わなかった。麻酔開始より覚醒までは20分間となるように行った。引き続きドーパミン量の安定を確認し固形飼料を20分間自由に摂食させその後180分間のドーパミン量の経時的変化を調べた。
1.0mmの咬合挙上実験の結果より咬合障害を付与したラットの前頭皮質ドーパミン量は摂食後増加し180分後でも減少しないことが明らかになった。このことは咬合が情動系に影響を与えていることを示唆している。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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