研究課題/領域番号 |
12671984
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
三木 美麗 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (10236820)
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研究分担者 |
三谷 英夫 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (50014220)
加賀山 学 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (60004610)
清水 義信 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (20005078)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | Osteoclasts / Pejodontium / Bone resorption / Periodontal ligament / Mechanical stress / Orthodontic tooth movement / RANKL / OPG |
研究概要 |
歯周組織は咬合力や矯正力などのメカニカルストレスに順応して、合目的に構築されている。本研究は、歯槽骨吸収に主要な役割を果たす破骨細胞の局所におけるメカニカルストレスによる分化誘導機構について総合的に解明し、臨床応用の探索を目的とした。その結果、以下のような知見が得られた。 1.ラットに持続的な力を臼歯に負荷して歯の移動を行った結果、Osteoprotegerin(OPG)は圧迫側のresorption lacunaeを含む骨吸収領域に、一方、Receptor activator of NFκB ligand(RANKL)は圧迫側の歯根膜細胞に強く陽性反応が認められた。 2.ヒト末梢血由来単核球画分もしくはHL-60(promyelocyte様細胞株)と歯根膜細胞を直接接触可能な条件で培養すると、破骨細胞が形成され、この細胞は吸収活性を有していた。RT-PCR法により歯根膜細胞にRANKLとOPGの発現が認められた。 3.SV40 tsA58 large T antigen transgenic ratを用いて15種類の細胞株を遺伝子発現プロファイルにより樹立した。3株において、1,25(OH)_2D_3(D_3)処理によりRANKL発現が認められた。一方、8株においてみられたOPGの発現はD_3処理により消失した。 4.培養歯根膜細胞に圧縮力を負荷するとRANKLの遺伝子発現が増強したが、OPGの発現は変化せず一定であった。圧縮力負荷によりCOX-2遺伝子発現と培養上清中のプロスタグランジンの増強が認められた。圧縮力によるRANKL発現上昇はインドメタシン添加により完全に抑制された。 5.伸展刺激を負荷した歯根膜培養細胞の培養上清は、破骨細胞形成を抑制した。また、伸展刺激負荷により歯根膜細胞のOPG、RANKL、TGF-β mRNA発現が上昇し、OPGおよびをTGF-β産生量は増加した。
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