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2001 年度 実績報告書

できごとの協同形成過程における幼児の造形的行為の認知的・社会的役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12680257
研究機関上越教育大学

研究代表者

松本 健義  上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (90199878)

キーワード遊びのできごと / 幼児 / 造形的行為 / 協同形成過程 / 遊びのできごと内の道具 / 行為と役割 / 相互作用・相互行為 / できごと内のアイデンテイテイ
研究概要

平成13年度は,幼児が遊びや生活のできごとを他者と協同形成する過程において造形的行為が認知的・社会的に果たす役割について,研究協力園における幼児の日常生活場面の参与的・周辺的観察調査による事例収集と、相互行為分析により考察した。特に,(1)できごとの協同的形成過程と社会的関係成立過程との間の相互的関係性,(2)できごとの生成過程を単位として認知的・社会的な発達的推移をつくる幼児の造形的行為の論理及び方法,(3)「幼児-幼児」(対称的関係)間,「幼児-保育者」(非対称的関係)間の,2つの関わり場面における造形的行為の論理と方法の比較考察という視点から明らかにした。
(1)及び(3)については、幼稚園で友達と一緒に遊ぶことができにくい4歳児幼児の他者との相互的遊びの協同的形成過程の継続的観察調査と事例分析から、その推移をつくる幼児の行為について自他間における行為の連鎖である相互行為と,対象との相互作用という視点から考察した。その際,遊びの成り立ちにくさから成り立ちへと推移していく過程において,大人の参与的関わりが,幼児がもの・こと・人へと関わる行為の変容に対してもつ働きについて考察した。(2)については,幼児は新たな(3C)16もの-意味(3E)16をつくり表していく過程において,単に造形的な作品をつくり表していくのではなく,造形的にものをつくり表す過程が,「いま-ここ」での他者との新たな関係を同時に打ちたて、それにより、主体である幼児の(3C)16私(3E)16が新たに生きるということを,自身の表現行為のアクチュアルな遂行過程において成り立たせていくことを明らかにした。それは,過去の自己をつくりつくりかえることであり、同時に未来の自己をつくるという自己の生成過程を意味することを考察した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 松本 健義: "子どもの表現の成り立ちと意味生成過程"日本芸術教授学研究会編『芸術教授学』. 第4号. 31-42 (2001)

  • [文献書誌] 松本 健義: "子どもの学びの過程に対応する学習臨床カウンセリングと基礎・基本学習カリキュラムの位相"大学美術教育学会編『大学美術教育学会誌』. 34号. 415-422 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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