研究概要 |
・膨大な画像データベースの中から必要な画像を効率的に引き出せる類似画像検索技術が盛んに研究されている.従来は,一枚の画像を単位としたものが多く研究されてきたが,最近は画像の一部の領域に対しても検索可能な領域ベース画像検索が多く研究されるようになってきた.本研究では,多くの画像情報をコンパクトに表現できると期待されるウェーブレット変換に着目し,ウェーブレット係数からテクスチャ性の特徴量を計算することで画像分割と各領域に対する索引付けを行う領域ベースの類似画像検索法を提案した.提案した手法は,ウェーブレット変換を用いた他の領域ベースのシステムに比べ,テキスチャー性の特徴量を効率よく抽出できる点,および階層的な画像分割を行う点が特長である. ・フラクタル現象に特徴的な、ベキ乗則の分布に従う大量のデータの評価に適合したノルムとして弱lpノルムが自然であることを提唱し、弱lp列の特徴づけを与えた。さらに、函数(信号・画像)のウェイヴレット展開に現れる二重級数にたいする弱lpノルムも研究した。 ・エネルギーにあたる量の離散版が数値解法においても有効であるという、降旗氏らの離散変分導関数を用いた様々な差分スキームを研究し、分散なしの戸田方程式の数値解法に応用した。また、数値実験も行った。
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