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2001 年度 実績報告書

東南アジア大陸部諸言語に関する文法・語彙調査

研究課題

研究課題/領域番号 13019201
研究種目

特定領域研究(A)

研究機関東京外国語大学

研究代表者

上田 広美  東京外国語大学, 外国語学部, 講師 (60292992)

研究分担者 三上 直光  慶應義塾大学, 言語文化研究所, 助教授 (90165978)
岡田 知子  東京外国語大学, 外国語学部, 講師 (70292993)
鈴木 玲子  東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (40282777)
キーワード少数民族 / サオチ語 / カン語 / ベトナム / ラオス / カンボジア / 語彙調査票 / モン・クメール
研究概要

本研究の目的は、平成12年度に整備した調査票に基づき、東南アジア大陸部のベトナム、カンボジア、ラオスと周辺地域の「消滅の危機に瀕している」諸言語を調査することであった。
ベトナム担当の三上は、ベトナム北部のカン(Khang)語[モン・クメール系言語とされる]を調査した。カン語話者は主にライ・チャウ(Lai Chau)省とソン・ラー(Son La)省に分布し、その数は3,921人(1989年センサス)である。今回は、ソン・ラー省のカン語話者をインフォーマントとして、約1,000語を収集した。その結果、音韻面では、声調を持つこと、語彙面では、周辺に居住するタイ(Thai)族の言語とベトナム語の影響を強く受けていることが明らかになった。カン語の方言には、頭子音結合を多く含むものもあると言われるが、今回調査した方言には、少数しか観察されなかった。
カンボジア担当の上田、岡田は、カンボジア南西部のサオチ(Saoc)語[モン・クメール系ペアル語派]を調査した。サオチ語話者は、国内で72人(1995年)とされている。今回は、シハヌーク・ヴィル特別市ヴィアル・レニュに居住する話者をインフォーマントとして、約1,000語を収集した。サオチ語話者を含む世帯は23世帯に過ぎず、家庭内の使用言語は概ねクメール語であり、サオチ語がまさに消滅の危機に瀕していることが明らかになった。また収集した語彙から、音韻面では末子音結合が存在すると考えられる。
ラオスについては、担当の鈴木が出産・育児休暇をとったため、現地調査実質的な研究は遂行できなかったが、14年度実施予定の語彙調査のための基礎語彙表の確認作業、およびラオス側との調査交渉を行なった。
研究者代表者及び分担者は、定期的な研究会の他、現地調査事前協議や、調査報告会を開き、意見交換を行った。また収集語彙等の調査結果のデータ入力作業を行った。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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