研究概要 |
当初提出した平成13年度研究計画は以下の通りに実施した。 (1)古蝋管のより高音質で可搬性のある再生システムの構築。 中村は可搬型再生システムの基礎的研究と可搬性システムのための駆動系作製を試みた。 (2)樺太アイヌ語音声資料の整理とデジタル化。(前年度より継続) 研究協力者、丹菊逸治(千葉大院生)以下2名の協力を得て、『CD-ROM浅井タケ昔話全集』(CD2枚、700分の音声とテキストを収録)を使って、音声の音響学的分析を開始した。手始めにteとreの声紋画像を作成する作業を行った。このために備品と謝金を使った。 (3)ピウスツキ資料の総合的調査。 国際交流基金の助成による村崎の海外出張(詳しくは(5)を参照)の期間に適宜行った。 (4)ニヴフ語の実地調査。(サハリン) 中村、デグラーフ、丹菊の3名は、2001年10月6日から10月16日までサハリンを訪問し,ユジノサハリンスクにおいて各国の研究者との研究交流を行った。10月11日から14日にかけては、ティモスク,チルムンド,アレクサンドロフスクを訪問し、ニブフ民族に関する現地調査を行った。特に,チルムンドにおいては,ニヴフ民族の小学校を訪問し,ニヴフ語および民族文化保存のための教育活動の現状について調査を行った。 (5)樺太アイヌ語講座を東ヨーロッパで開講。 村崎は2001年9月27日から12月7日まで束ヨーロッパに滞在し,ポーランドの3大学とスロヴェニアの1大学において樺太アイヌ語講座(それぞれ15コマ)を開講した。(国際交流基金の助成による)。
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