インドにおける人口と開発-総合的・歴史的アプローチ

2002 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 13303006
• 研究機関: 一橋大学
• 研究代表者: 斎藤 修 一橋大学, 経済研究所, 教授 (40051867)
• 研究分担者: 西川 由比子 城西大学, 経済学部, 助教授 (00218140) ; 篠田 隆 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (20187371) ; 嵯峨座 晴夫 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (10097256) ; 脇村 孝平 大阪市立大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (30230931) ; 宇佐美 好文 大阪府立大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (40081559)
• キーワード: インド / パキスタン / ベンガル / 人口 / 家族計画 / 開発 / 農業 / 就業構造

研究概要

プロジェクトの第2年次にあたる14年度は、以下の3つの分野で研究活動を行った。
1 データ収集 本年度はメンバーの多くが南アジア地域の現地調査と資料収集を行った。黒崎(パキスタン)・野間(インド)・嵯峨座(インド)・脇村(インド・スリランカ)・西川(インド)である。
2 研究会 昨年度に引き続き定期的に研究会を開催し、7月以降に3回実施した(一回に2報告、ただし第3回目は1報告のみ。報告者は原則として研究代表者及び分担者、ただし必要に応じて外部からも招いた)。そこで討議されたテーマは以下のとおりである。(1)「インドの人口変動と家族計画」(報告者:嵯峨座)、(2)「ベンガルデルタにおけるチョール開発のポリティクスと人口(報告者:野間)、(3)「1941年センサス就業人口データについて」(報告者:宇佐美)、(4)「20世紀パンジャーブにおける農業開発と人口変化」(報告者:黒崎)、(5)「アフリカの人口と開発-インドとの比較」(報告者:早瀬保子・日本貿易振興会アジア経済研究所)。正式の研究会とは別に、斎藤と金子は人口動態の長期時系列推計のためにバック・プロジェクション法についての勉強会を数度もち、インドのデータへの適用に関して検討を行った。
3 学会等での報告準備 次年度(2003年)の日本人口学会全国大会において戦後インドの人口に関する小パネルを組織し、嵯峨座と西川が報告をすることとなった。さらに海外からの報告者を招いたワークショップを開催する方向で準備を進めることとし、そのための打合せも行った。

研究成果

• [文献書誌] 斎藤 修: "飢饉と死亡と人口変動"開発と環境. 4号. 165-186 (2002)
• [文献書誌] 嵯峨座 晴夫: "インドの人口増加と人口問題20世紀後半の人口変動"中央学術研究所紀要. 35号. 93-112 (2002)
• [文献書誌] 黒崎 卓: "パキスタン農業の長期動向と農業開発政策の変遷"アジア経済. 43巻6号. 32-54 (2002)
• [文献書誌] Kurosaki, T., M.Fafchamps: "Insurance Market Efficiency and Crop Choices in Pakistan"Journal of Development Economics. Vol.67,No.2. 419-453 (2002)
• [文献書誌] Krosaki, T.: "Agriculture in India and Pakistan 1900-95 : A Further Note"Economic and Political Weekly. Vol.37.No.30. 3149-3152 (2002)
• [文献書誌] Kurosaki, T.: "Specialization and Diversification in Agricultural Transformation : The Case of West Punjab, 1903-1992"American Journal of Transformation Economics. Vol.85,No.2. 373-387 (2003)
• [文献書誌] 篠田 隆: "インド農村部における土地経営と家畜所有構造の変動:全国標本調査の分析を中心に"大東文化大学紀要. 41号. 1-16 (2003)
• [文献書誌] 黒崎卓, 山形辰史: "開発経済学:貧困削減へのアプローチ"日本評論社. 240 (2003)
• [文献書誌] 河野稠果, 大淵寛偏, 西川由比子: "人口と文明のゆくえ 第3章:飢饉、疾病、災害と文明の対応"大明堂. 268 (2002)