研究課題/領域番号 |
13305069
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
資源開発工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中塚 勝人 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 教授 (60005345)
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研究分担者 |
BIGNALL Gregory 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70333854)
土屋 範芳 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助教授 (40207410)
山崎 仲道 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 教授 (50036589)
平野 伸夫 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助手 (80344688)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | 超臨界水 / 亜臨界水 / ジオリアクター / イオウ反応 / 水熱反応 / プロセス設計 / 地熱利用 / 水素製造 |
研究概要 |
地熱や地下空間を利用した新しい物質変換システム:ジオリアクター(地下反応器):実現のための反応システムの検討を行った。現在、硫化物を光触媒として用いて、イオウ化学種から水素を得る反応が検討されているが、光触媒の性能を十二分に発揮させるためには、イオウ化学種の制御が重要である。 ジオリアクターでは特に、水とイオウとの反応により元素イオウ及び水素発生後の硫化物イオウイオンから水素発生に適したイオウ化学種への変換を行うことも目的とした反応実験を行った。実験条件は温度が150℃から200℃、pH条件を強酸性から強アルカリ性まで変化させ、それぞれの条件でのイオウ化学種の種類と量比及びこの結果、光触媒に感受性があるイオウ化学種の転換率を算出した。イオウと水との反応の極めて複雑で、反応温度、版の時間の変化により得られる化学種は変化し、平衡条件を求めることが出来なかったが、一方で適切な条件を与えることにより高い転換率を得られることがわかった。特に、弱アルカリ性溶液で、200℃程度の温度条件が最も転換率が高かった。 このことから、海水を用いてイオウ反応を行わせることにより、目的イオウ化学種を高い転換率で得られることがわかり、ジオリアクターとしての水設計(ウォーターデザイン)指針を得ることができた。 本研究で開発した手法を用いれば、200℃程度の比較的マイルドな条件で、海水循環によりpHを弱アルカリ性に維持したまま、適切なイオウ化学種を40%程度の転換率で得ることが可能である。今後、この反応システムをもとに、ジオリアクターのパイロットプラントの設計が可能であろう。
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