研究課題/領域番号 |
13309003
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
榊原 健一 千葉大学, 法経学部, 教授 (30187009)
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研究分担者 |
金子 文洋 千葉大学, 法経学部, 助教授 (30302524)
不破 信彦 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (90302538)
菊池 眞夫 千葉大学, 園芸学部, 教授 (10241944)
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キーワード | rice / hunusan / gama / contract / game / institution / agriculture / Philippine |
研究概要 |
本年度は、昨年度に行なった、フィリピン農業のsharecroppingにおいて主に70年代に起こったhunusanからgamaへの移行過程についての調査・研究を、更に発展させた。研究実績の概要は以下のとおりである。 1)主として70年代に起こったhunusanからgamaへの移行過程における、当時のgamaにおける契約内容、および、契約におけるincentiveの調査を、当時の契約主体であったfarmerおよびagricultural workerにたいしてインタビューによる調査を行った。この調査結果については、現在、集計・検討中であるが、現段階では、制度の移行が、生産性の上昇に起因するという従来の仮説よりは、むしろ、人口増加に伴う収入の不確実性の増加に、その主因がある、との示唆を得ている。現在、この示唆に基づいて、ゲームモデルを構築中である。 2)70年代に行なわれたまま放置されていた、農村における農民相互の物品および労務の提供に関するデータの整理を行なった。このデータを用いて、1)におけるgama契約のside paymentの可能性を検討し、これを含めて、契約の意味および有効性の範囲を明確にしたモデルを構築する予定である。 3)制度変化と経済成長に関する視点を明確にし、広範な角度から検討を行うために、国内外より研究者を招聘することによって、制度および社会規範に関するコンファレンスを開催し、今後の研究に多くの示唆を得た。
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