研究分担者 |
菅沼 隆 立教大学, 経済学部, 助教授 (00226416)
橋本 正明 立教大学, コミュニティ福祉学部, 教授 (40308101)
庄司 洋子 立教大学, 社会学部, 教授 (70139351)
稲垣 美加子 立教大学, コミュニティ福祉学部, 助手 (30318688)
石原 俊時 立教大学, 経済学部, 助教授 (70221760)
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研究概要 |
研究初年度にあたる今年度は,比較共同研究体制の具体化と研究枠組みの決定が主な課題となった。そのために,スウェーデン側を含め共同研究者による討議を精力的に行い,以下の点を明確化した。 1.共同研究目的の相互確認:高齢者ケアの責任主体である地方自治体を共通の研究対象として設定し,地域社会に着目することによって,90年代以降のスウェーデンおよび日本における公的部門の変化を中心とした比較分析を実施する。 2.対象地域の確定:スウェーデンにおいては,Norrkoping市Vilbergen地区,Vasteras市Vallby地区が,日本においては東京都町田市,豊島区が,研究フィールドとして確定した。 3.研究枠組みの決定:研究体制を次の4部門に組織化し,比較分析の大枠として,次年度以降は各部門において具体的な作業を進めることになった。 (1)地域社会と高齢者ケア:地域ケアシステムの比較を行う。方法論的には,在宅要介護高齢者の日常生活を事例研究的に分析する。今年度は,サンプリングと調査項目の概要を決定した。 (2)高齢夫婦の介護プロセスおよび家族支援:高齢夫婦が在宅介護から施設介護へ移行する段階の過程に着目し,高齢者ケアにおける日本-スウェーデンの家族役割を検討する。 (3)施設ケアの比較研究:施設ケアの新しい方向性として,「施設」と「住居」の概念が重なり合う「ユニットケア」に着目した比較分析を実施する。調査方法として,両国間でケア提供を実践交流するという形式のフィールドワークを検討している。今年度は,調査対象施設の選定を行った。 (4)地域社会と社会政策の歴史的研究:特定地域に限定してコミュニティの変化を調査するような地域史研究を行う。また,政府間関係史,社会政策と経済政策の比較を実施する。今年度は文献収集と基礎的分析,共同研究者との討議を行った。
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