研究課題
まず、昨年8月に東京理科大学にて日本側メンバーのみで最初の会議を行った。会議には、全メンバーの顔合わせとともに、基礎知識と最新の研究動向をつかむことを目的として、講師を招聘することとなった。そこで、研究対象時期における日本の経済外交の専門家として、波多野澄雄(筑波大学)田所昌幸(防衛大学校)の両氏を招聘した。そして、各メンバーから、研究の見通しについて報告と意見交換が行われるとともに、招聘した両氏から経済外交に関する報告をお願いした。メンバーからは多くの質問と意見が出され、非常に有意義な会議となった。ついで、9月には、イギリスのスターリング大学において会議を行い、イギリス側メンバーと日本側メンバーとの顔合わせを行うとともに、双方から研究計画と進行状況についての報告が交わされた。これまで、メールなどの通信手段によって意志疎通が行われてきただけに、改めて直接顔を交えての会議を行った意義は大きく、この会議によって、共同研究に向けた態勢が整えられたといえる。また、12月には、神戸大学において、日本側メンバーによる会議が再度行われた。会議では、史料収集に基づいた研究の完成像と研究の進行状況について報告が交わされ、活発な討論と意見・情報の交換が行われた。以上、本年度は3つの会議を通して、2年後に予想される研究の完成像と、日英の協力態勢が整えられ、研究は、着実な成果を上げていると結論づけることができる。