研究課題
高エネルギー実験に必要な加速器、検出器、計算機は大掛かりで高価なため、世界中でも、限られた数の実験施設が国際協力で建設されている。これまでは、加速器のある研究所に居なければ実験データの解析が困難であったが、ネットワーク技術の進歩によりそれぞれの国においても解析が行えるようになりつつある。さらに効率よく研究を行うために、それぞれの研究所の持つ実験データをデータベースに貯蔵し、国際的に情報の共有を行うことが本研究の目標である。ハードウェア開発とアプリケーション開発の2班に分かれて研究を実施している。1.ハードウエア開発班計50台のPCから構成される(計100CPU)、PCファームを導入した。.全体が一つのシステムとして利用可能なように、さまざまなミドルウエアを導入し、環境の整備を行っている。バッチジョブを処理するための機構および一元管理の仕組みに関して、開発と研究を行った。高速ファイルアクセスの仕組みとして、高エネルギー加速器研究機構の共通計算機に導入されたHPSSとう階層化ファイルシステム製品をPCから利用するための研究を行った。HPSSのAPIは、複雑なので、より容易にアプリケーションの開発が行えるように、APIのラッパーを開発した。2.アプリケーション開発班オブジェクトデータベースを有効に利用するために必要なソフトウェアの開発を継続している。また、近年注目を集めているGRID技術の適用性の研究を開始した。Globusツールキットというミドルウエアを導入し、本研究に有用なソフトウエアの開発に用いることを検討している。
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