研究課題/領域番号 |
13450310
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
野城 清 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (40029335)
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研究分担者 |
松本 大平 大阪大学, 接合科学研究所, 助手 (30294135)
藤井 英俊 大阪大学, 接合科学研究所, 助教授 (00247230)
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キーワード | プラズマ / 表面張力 / アーク溶接 / 溶け込み深さ / 溶融金属 |
研究概要 |
今年度の研究実績を以下に箇条書きする。 1. プラズマ環境下で表面張力測定が可能になるように、現有の高温用表面張力測定装置の改良を行った。 2. 表面張力測定時における測定誤差の低減のためにレーザー光源、バンドパスフィルター、高解像度デジタルカメラを取り付け、表面張力の測定誤差を2%に抑えることを可能にした。 3. プラズマ環境下で溶融純Sn、Ag、Feの表面張力の表面張力の測定を行い、プラズマは溶融純金属の表面張力には影響しないことを明らかにした。 4. 測定中の溶融金属滴の体積変化を求めた結果、蒸気圧の高いAgの蒸発はプラズマによってさらに加速されることを明らかにした。 5. プラズマ環境下で溶融ステンレス鋼の表面張力の測定を行い、プラズマ環境下の表面張力は通常の環境下よりも高い値を示すことを明らかにした。 6. プラズマの表面張力におよぼす影響が溶融純金属と溶融ステンレス鋼で異なる理由はプラズマの存在により、ステンレス鋼の主成分の一つであるCrの蒸発が加速され、同時にステンレス中に含まれる表面活性元素のSが表面から脱離することによるものと考えられる。この点を明確にするためには14年度に予定している当初の研究以外にFe-CuあるいはFe-Mn二元合金の表面張力の測定を実施する必要があることが明らかになった。 7. S含有量の異なるステンレス鋼の溶融状態における表面張力の測定を行い、プラズマの有無により、その値および表面張力の温度係数が異なることを明らかにした。
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