研究課題/領域番号 |
13460100
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
佐藤 誠 熊本大学, 法学部, 教授 (80123800)
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研究分担者 |
岩岡 中正 熊本大学, 法学部, 教授 (70136711)
丸山 定巳 熊本大学, 文学部, 教授 (00039968)
徳野 貞雄 熊本大学, 文学部, 教授 (40197877)
内田 和実 (財)九州経済調査協会, 主任研究員
秋吉 貴雄 熊本大学, 法学部, 助教授 (50332862)
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キーワード | ツーリズム / 農林地保全 / 農林地の多角利用 / グリーン・ホリデー / ダーチャ / 入会権 / アクセス権 / 公共政策 |
研究概要 |
(1)日本で最初のダーチャの実証研究 自家菜園つき手作りコテージ(ダーチャ)で食の自給を果たしているロシアを、2週間にわたる現地調査を実施し、その実態を取りまとめた。ロシア・スローフード協会の協力において、モスクワとサンクトペテルスブルク市民が農林地アクセスして、国の食料政策が破綻し、市場経済も未成熟の中で市民が組合を作って食料や飲料を自給していることを統計・ヒアリングで実証できた。 とりわけ、日本で全く知られてこなかつたことであるが、ソビエト連邦が世界で最初の長期連続有給休暇制度を樹立したこと、国民の自由時間活動として、食・住・遊・エネルギー一体のグリーン・ライフスタイルとしてダーチャが存在することを明らかにできたことは、本研究の最大の成果といえよう。 (2)阿蘇の草原再生への市民参加システムの構築 林業と畜産業の低迷から来る阿蘇の入会草地は年間千8百万人のツーリストをひきつける文化景観資源である。農林地活用による受益者が資源管理すべきであるが、現在の観光業はそのコスト負担をしない。 本研究において、環境省の草原再生事業と関連して(財)阿蘇グリーンストックと修学旅行や野焼きボランティアなどの草原保全・利活用の現状と課題とを実証的に明らかにする点で、一定の成果を挙げている。 (3)草原アメニティ活用の連携施策を実証的に推進 ツーリズムや田園居住を介したライフスタイル・エンタプライズ、暮らしのかたち起業についての欧米の理論的研究をふまえて、本実践研究の成果を熊本大学のホームページに掲載した。
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