研究分担者 |
平田 昌彦 宮崎大学, 農学部, 助教授 (20156673)
長谷川 信美 宮崎大学, 農学部, 助教授 (50281217)
園田 立信 宮崎大学, 農学部, 教授 (00040866)
西脇 亜也 宮崎大学, 農学部, 助教授 (60228244)
伊藤 哲 宮崎大学, 農学部, 助教授 (00231150)
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研究概要 |
林内放牧牛にGPS受信機を装着し、同時に実施した行動調査の結果とGPS測位記録とを用いて調査牛の行動履歴の解析を行った。2002年8月27日から9月1日(8月30日のみ雨天)に、スギ人工林(約14ha)に放牧されている黒毛和種繁殖雌牛4頭のうち2頭にGPS受信機を装着し、10秒間隔でGPS測位記録を収集した。あわせて、1分間隔で調査牛の行動を移動・佇立・採食・横臥・反芻に分類して記録した。このうち採食行動については採食した植物種も記録した。調査牛は周囲が開けている高台の休憩場所と低地の水飲み場との間を往復しながらその途中で採食する行動をとった。調査牛の行動は、移動(10%)、採食(40%)、その他(50%)であった。調査牛はススキを最も好んで採食し、以下ワラビ、クズの順であった。下草の乾物重量は放牧によって5割〜7割減となり、放牧による下刈り労力軽減効果が大きいことが明らかであった。また牧養力も3年間、高く維持された。しかしながら、不嗜好植物の増加による牧養力の維持の問題が生じたため、放牧終了後に掃除刈りをすることが有効であると考えられた。また,渓流の硝酸濃度は林放牧地内が牧地外よりも高かったが,水道水基準よりもはるかに低かった.センチピードグラスについて,植生の定着は東斜面,において良好であること,晩夏〜秋にかけての播種は造成には望ましくないこと,窒素施肥は定着に大きく影響しないことが示された.
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