研究分担者 |
山口 悦司 宮崎大学, 教育文化学部, 講師 (00324898)
鈴木 栄幸 茨城大学, 人文学部, 助教授 (20323199)
稲垣 成哲 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (70176387)
永岡 慶三 メディア教育開発センター, 研究開発部, 教授 (90127382)
葛岡 英明 筑波大学, 機能工学系, 助教授 (10241796)
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研究概要 |
1.分業の組織化に関する相互作用分析 ・対面状況において分業がどのような相互交渉によって組織化され、再編成されているかを調査するために、茨城大学人文科学部の授業の中で学生に共同でマニュアルを分担制作するという作業課題を与え、その様子を録音・録画した.その結果,一度でも役割分担が取り決められると,その分業のモデル(役割分担)がその後もそれが継続して用いられる傾向があることなど,有意義な知見が得られた. ・コンピュータネットワーク上での共同作業空間における分業の特性を調査するために、聖路加看護大学での授業の中で2〜3人の学生の小集団に共同で健康教育ゲームのシナリオを作成させる課題を与え、次項で述べる共同学習支援ツールのプロトタイプを使用して画面共有でコンセプトマップを作成させ,その様子をビデオカメラで録音・録画した.分析はまだ途中であるが,画面共有とカーソル共有機能を用いて,円滑に分業を行っている様子が観察された. 2.創発的分業を支援するための学習環境のデザイン ・協同学習支援システムのコンセプトを策定し,機能要件を固めた.本システムは学習者のグループが共同でレポートやプレゼンテーション資料やコンセプトマップを作成する場面を支援することを想定し,複数人が同時に同一文書を編集でき,かつ,他者が行っている作業の内容が他者のカーソルの動きや画面の変化から推察できるようにする機能を提供するものとする. ・上記システムの技術的可能性を検証するために画面の同時編集とカーソル共有を実現するプロトタイプを作成し,利用実験を実施した.その結果,少なくともLAN環境では十分実用的に動作することを確認した.今後はインターネット環境でも使えるようにするためにSOAPなどの新しい技術を導入することを検討する.
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