研究概要 |
1.現地調査によって収集した言語データの整理と分析:過去3年間にわたって現地調査を行ってきたクシ系,オモ系の諸言語について蓄積した録音データの整理を行い音声表記データを作成した。また,それに基づいて語彙集の作成に取り組むと共に,文法的な分析を進めた。この作業を通じて,これまでまとまった基礎的なデータが欠けているオモ系・クシ系のいくつかの言語について,基本的な資料を提供出来る体制作りへと大きく歩を進めることができた。具体的には次の言語についてである。アリ語(バルカ方言,バコ方言,ガリラ方言),コンソ語(2方言),バスケト語,ガンジューレ語,アウンギ語,ウオライッタ語。 2.社会言語学的な研究:ガンジューレ人の社会言語学的調査の結果に基づき,言語接触に関わるその言語使用の実態についての分析を行った。 3.音声データのCD-ROM化:昨年度選定した基礎語彙250語に基づく諸言語についてのCD-ROM化の作業を行った。 4.文献リストの作成:クシ系・オモ系言語の基礎データベース作成の一環として,各人の取り上げた言語についての研究文献リスト作成を行った。 5.調査報告書の作成:本年は最終年度であるので,これまでの研究の総括として研究成果報告書を作成した。現地で調査に協力してくれたエチオピア人研究者からも寄稿を得ることが出来た。
|