• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

Hesse構造の微分幾何学と情報幾何学への応用

研究課題

研究課題/領域番号 13640078
研究機関山口大学

研究代表者

志磨 裕彦  山口大学, 理学部, 教授 (70028182)

研究分担者 安藤 良文  山口大学, 理学部, 教授 (80001840)
井上 透  山口大学, 理学部, 教授 (00034728)
内藤 博夫  山口大学, 理学部, 教授 (10127772)
中内 伸光  山口大学, 理学部, 助教授 (50180237)
小宮 克弘  山口大学, 理学部, 教授 (00034744)
キーワードHesse計量 / Hesse構造 / Codazzi構造 / 情報幾何学 / 確率分布族
研究概要

平坦接続DとRiemann計量gの組(D, g)がHesse構造であるとは,Dのアファイン座標系に関してgがある局所関数のHesse形式として表されることをいう.Hesse構造が与えられている多様体がHesse多様体であり,その接ベクトル束は自然にKaehler多様体の構造を持っている.Hesse構造の幾何学はこのようにKaehler幾何学と大変近い親戚関係にあるが,その他にもアファイン微分幾何学,等質空間論,コホモロジー論等いろいろな純粋数学の分野が交錯しているところに位置している.さらに近年飛躍的な発展をとげている情報幾何学にも深く関連している.甘利達は確率分布族がその自然な幾何学的構造としてFisher情報行列をRie-mann計量とする双対接続を備えていることを見出し,数理情報をこの双対接続の見地から研究すべきであるとして情報幾何学を提唱した.正規分布族,多項分布族など多くの重要な確率分布族が双対平坦接続,すなわちHesse構造を持つことが知られている.
捩れのない接続DとRiemann計量の組(D, g)がCodazzi方程式をみたすとき,これをCodazzi構造というが,双対接続の概念はこのCodazzi構造のそれと同等であり,Hesse構造はDが平坦なCodazzi構造に他ならないことも分かる.
本研究ではこれらHesse構造とCodazzi構造の微分幾何学的な基礎研究とその成果の情報幾何学への応用を図り,また情報幾何学が提起する微分幾何学的諸問題をも考察した.
これらの諸結果は裳華房から「ヘッセ幾何学」と題する単行本として刊行され,類書のないこの分野唯一の参考図書とされている.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Nobumitsu Nakauchi: "Regularity of minimizing p-harmonic maps into the sphere"Nonlinear Analysis. 47. 1051-1057 (2001)

  • [文献書誌] Yoshifumi Ando: "Folding maps and the surgery theory on manifolds"J.Math.Soc.Japan. 53. 357-382 (2001)

  • [文献書誌] Yoshifumi Ando: "On holomorphic maps woth only fold singularities"Nagoya Math.J.. 164. 147-184 (2001)

  • [文献書誌] Tetsuhiko Miyoshi: "Computational crack path prediction and the singularities in elastic-plastic stress fields"Mathematical Modeling and Numerical Simulation in Continuum Mechanics, Springer-Verlag. 289-301 (2001)

  • [文献書誌] 志磨 裕彦: "ヘッセ幾何学"裳華房. 268 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi