研究概要 |
1.「階層イジングモデル」と呼ばれる簡単化されたイジングモデルのくりこみ群変換に関連して,去年みいだした偏微分方程式系の研究を行った. 2.東京工業大学理工学研究科大学院生の大野正雄氏の研究を支援する形で,「階層自己回避ランダムウォーク」に関するくりこみ群解析をより深く実行した結果として,帯磁率に対する対数補正の存在を証明した. 3.東京工業大学理工学研究科大学院生の為永恵太氏との共同研究で,ある種の「ランダムクラスターモデル」の臨界現象を,レース展開の手法を用いて研究した.このモデルは一つのパラメーターqを持ち,パーコレーションとlattice animal1を外挿するものである.パーコレーションとlattice animalは異なった臨界次元を持つので(前者は6,後者は8),パラメーターqのランダムクラスターモデルの臨界次元がどうなるのかは興味深い.この研究ではqが少しでもパーコレーションの値からずれると,モデルの臨界次元が8になることを証明するための研究を行った。
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