研究概要 |
1.Storage processの推移確率の(regularly varyingな関数を一部含む)一般のモーメントが存在するための十分条件や存在しないための十分条件をinput processとなる加法過程のレヴィ測度モーメントの存在-非存在条件であらわすことができた.それによるとrelease rate r(x)の逆数のxが大きいところでの積分が発散すれば加法過程に対する条件とほとんど変わらないが,収束するときには著しく違うことがわかった. 2.Storage processの推移確率のtail probabilityのオーダーとinput processとなる加法過程のレヴィ測度のtailのオーダーとをsubexponentialityという概念を用いて関係付けることができた.Tail probabilityに関してもモーメントの場合と同様にrelease rateの逆数の積分が無限大の近くで収束するか発散するかによってオーダーが著しく違うことがわかった.また,OU type processがその境目に位置し,微妙なオーダーを持つことがわかった. 3.加法過程をいくつかの拡大したフィルトレーションのもとでかんがえ,そのもとでの加法過程のcompensatorを計算し,それを幾何レヴィ過程を株価過程とするファイナンスモデルでのインサーダー取引がある場合のutilityのoptimizationに応用した.幾何ブラウン運動を株価過程とする場合にはすでに結果がいくつかあるが幾何レヴィ過程に対する結果はこれまでほとんど無かった.
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