研究分担者 |
小松 孝 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80047365)
佐官 謙一 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70110856)
正岡 弘照 京都産業大学, 理学部, 教授 (30219315)
鈴木 紀明 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (50154563)
下村 勝孝 茨城大学, 理学部, 助教授 (00201559)
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研究概要 |
本年度は最終年度であり,得られたいくつかの研究成果や問題点を整理し,論文や国際会議で発表したほか,今後の研究課題としてまとめた. 最も大きな進展があったのが,放物的ベルグマン空間の研究である.これは代表者の西尾と分担者の鈴木,下村が中心となってすすめ,研究の基礎が確立された.これによりラプラス方程式と熱方程式を同時にあつかうことが可能となり,成果は論文として発表予定である.また,帯状領域に関する放物的ベルグマン空間の双対性や再生核を決定する問題は1<p<∞の場合に解決され,本年度8月に開催された国際会議IWPT2004で成果発表を行った.p=1の場合が今後の課題として残ったほか,Gleason問題や調和双対の問題などが今後の研究テーマである. 各分担者の研究成果として,佐官は単位円板上の調和擬等角写像に対するSchwarzの補題を考察し,漸近的に精密な形の不等式を得た.また正岡はHeinz型被被覆面に対するミニマルマルチン境界の擬等角不変性を示した.そして下村は半ユークリッド空間上の等角計量に対するcaloric morphismの決定問題を部分的に解決した.
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