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2001 年度 実績報告書

植物病原糸状菌における毒素生合成機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13660108
研究機関鳥取大学

研究代表者

中島 廣光  鳥取大学, 農学部, 教授 (40144646)

キーワード植物病原菌 / 植物毒素 / 生合成 / ポリケチド / Neocosmospora vasinfecta / 酵素タンパク / 分子量 / Km値
研究概要

Neocosmospora vasinfecta E.F.Smithはネムノキの苗立ち枯れ病、ダイズの株枯れ病を引き起こす多犯性の病原菌である。N.vasinfecta NHL2298株代謝産物の化学的研究が我々のグループによって行われ、植物毒素(neovasinin, neovasifuraones)とその間連化合物が単離構造昧定された。安定同位体標識化合物の投与実験の結果からneovasifuranone A(NF A)の生合成前駆体がそのアルデヒドであることが予想され、このことはNFAより化学的に調製されたNFA aldehydeの投与実験から確かめられた。さらに無細胞系でもこの反応の酵素活性が検出された。そこで本年度はこの酵素の精製を試みることにした。
NHL2298株の菌体から抽出した粗酵素液を最初にDE-52陰イオン交換カラムで精製した。このクロマトにより酵素活性は2つに分離した。早く溶出された酵素(還元群素1)をさらにSephacryl S-300カラム、Superdex 200HRカラムを用いて精製した。Sephacryl S-300カラムクロマトでの溶出位置から還元酵素1の分子量は165kDaと決定された。また、Superdex 200HRカラムクロマト後の酵素活性フラクションのSDSPAGE分析では47kDaと75kDaの2つのバンドが検出された。還元酵素1のNF A aldehyde、NF B aldehydeに対するKm値はそれぞれ0.55、0.33、Vmax値は0.126、0.037であることが分かった。また、DE-52カラムクロマトで遅く溶出された還元酵素2のNF A aldehyde、NF B aldehydeに対するKm値はそれぞれ0.93、0.27、Vmax値はそれぞれ0.112、0.016であることが分かった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] N.E.Ahmed, Y.Sugimoto, A.G.T.Babiker, O.E.Mohamed, Y.Ma, S.Inanaga, H.Nakajima: "Effects of Fusarium solani isolates and metabolites on Striga germination"Weed Science. 49(3). 354-358 (2001)

  • [文献書誌] H.Tani, Y.Fujii, H.Nakajima: "Chlamydocin analogues from the soil fungus Peniophora sp.: structures and plant growth-retardant activity"Phytochemistry. 58(2). 305-310 (2001)

  • [文献書誌] Y.Fujii, M.Asahara, M.Ichinoe, H.Nakajima: "Fungal melanin inhibitor and the related compounds from Penicillium decumbens"Phytochemistry. (発表予定). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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