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2001 年度 実績報告書

種特異的ケモカインの分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 13670125
研究機関熊本大学

研究代表者

野見山 尚之  熊本大学, 医学部, 講師 (00156225)

キーワードCCケモカイン / プラズマケモカイン / CCR1受容体 / CCR5受容体 / 肝実質細胞 / 血清 / 遺伝子クラスター / 偽遺伝子
研究概要

CCケモカインLEC(Liber-Expressed Chemokine)はヒトにのみ存在するケモカインで、マウスでは偽遺伝子となっており、発現していない。このケモカインの発現細胞種を調べると肝実質細胞でおもに発現しており、MIP-1αなどの炎症性ケモカインを発言するクッパー細胞などでは発現がほとんど認められなかった。肝臓で構成的に発現していることから、血清中の濃度を調べてみると、個人差が大きいが、0.3-4nMの濃度で存在していた。またLECはおもに受容体CCR1とCCR2に結合し、遊走や細胞内フリーカルシウムイオン濃度上昇作用を示すことがわかった。しかし、それら受容体への親和性はMIP-1αやMCP-1(それぞれCCR1およびCCR2に高親和性)に比べるとかなり低いものであった。またCCR5にも非常に弱く結合するが、高濃度でもR5タイプHIVの感染は阻害しなかった。LEC以外にも肝臓で発現し、CCR1などをおもに認識する低親和性ケモカインが最近いくつか報告されているが、これらの遺伝子はいずれもCCケモカイン遺伝子クラスターの中で隣接して存在していた。血流中でのLECなどの機能はまだ不明であるが、以上のことから、我々はこれらをプラズマケモカインと呼ぶことを提唱した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Nomiyama, H. et al.: "Organization of the chemokine genes in the human and mouse major clusters of CC and CXC chemokines : diversification between the two species"Genes and Immunity. 2(2). 110-113 (2001)

  • [文献書誌] Nomiyama, H. et al.: "Human CC chemokine liver-expressed chemokine/CCL16 is a functional ligand for CCR1, CCR2 and CCR5, and constitutively expressed by hepatocytes"International Immunology. 13(8). 1021-1029 (2001)

  • [文献書誌] El-Mezzein, R.E.H. et al.: "Increased secretion of IL-18 in vitro by peripheral blood mononuclear cells of patients with bronchial asthma and atopic dermatitis"Clinical & Experimental Immunology. 126(2). 193-198 (2001)

  • [文献書誌] El-Gazzar, M.A. et al.: "PU.1 is involved in the regulation of B lineage-associated and development stage-dependent expression of the germinal center-associated DNA primase GANP"Journal of Biological Chemistry. 276(51). 48000-48008 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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