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2002 年度 実績報告書

種特異的ケモカインの分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 13670125
研究機関熊本大学

研究代表者

野見山 尚之  熊本大学, 医学部, 講師 (00156225)

キーワードケモカイン / 遺伝子クラスター / DNA再編成 / 炎症反応 / 遺伝子重複
研究概要

ケモカインは炎症反応や、リンパ球のホーミング、細胞増殖に関与する一群のサイトカインである。ヒトとマウスを比べてみると、マウスでは明らかにケモカイン遺伝子の数が少ない。したがってヒトとマウスでは異なるケモカイン遺伝子セットを保持しており、それぞれの生物に特有のケモカインはその生物を特徴づける遺伝子の1つと考えられる。
本研究ではヒトとマウスのケモカイン遺伝子クラスター構造を解析し、ケモカイン遺伝子が進化の過程で形成・維持され、あるいは破棄された理由を探り、生物の多様性形成機構を解明することを目的とする。そこで、まずマウスCCケモカイン遺伝子クラスターのMIP領域を含むBACクローン122kbの配列を決定し、CCケモカイン遺伝子5個の構造を明らかにした。このMIP領域とゲノム計画で決定されているCCケモカイン遺伝子クラスターのMCP領域の配列をドットプロットやPIP (percentidentity plot)法によりヒト配列と比較・解析した。その結果、新たな新規遺伝子は存在しなかったものの、ヒトとマウスが分岐した後も重複や欠失などの多くのDNA再編成が起こり、ヒト特異的LECなどの種特異的なケモカイン遺伝子や偽遺伝子が形成されたことが明らかとなった。またケモカイン遺伝子は進化速度が非常に速いことからヒトとマウス遺伝子の対応関係が不明の場合が少なくなかったが、本研究のゲノム配列比較や系統樹解析により明確にその対応関係が決定された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Bacon, K. et al.: "Chemokine/chemokine receptor nomenclature"J. Interferon Cytokine Res.. 22(10). 1067-1068 (2002)

  • [文献書誌] Nomiyama, H. et al.: "Comparative DNA sequence analysis of mouse and human CC chemokine gene clusters"J. Interferon Cytokine Res.. (In press). (2003)

  • [文献書誌] Watanabe, T. et al.: "Direct stimulation of osteoclastogenesis by macrophage inflammatory protein-1α : Evidence obtained from studies using RAW264 cell clone highly responsive to RANKL and TNF-α"J. Cell. Physiol.. (In press). (2003)

  • [文献書誌] Matsuno, K. et al.: "Kupffer cell-mediated recruitment of dendritic cells to the liver crucial for a host defense"Dev. Immunol.. (In press). (2003)

  • [文献書誌] Li, M.G.et al.: "Regulation of the interleukin-1 -induced signaling pathways by a novel member of protein phosphatase 2C family (PP2Cε)"J. Biol. Chem.. (In press). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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