研究課題
基盤研究(C)
ディジタル放射線画像の品質保証(QA)のための品質管理(QC)を、できるだけ少ない手間と少ない費用で行うシステムを開発した。主な開発成果は、以下のようなものであった。1.コンピューテッドラジオグラフィー(CR)による出力X線強度、半価層、管電圧の測定個人被曝測定用フィルムバッジケースに歯科口内法撮影用イメージングプレート(IP)を装填して、出力X線強度、半価層、管電圧の恒常性を検査する。測定窓のフィルタにアルミニウム、銅、錫を使用して、半価層は±0.17mmAl、出力X線強度は±5%、管電圧は±2%の誤差で測定できることが示された。2.IPの劣化を評価する方法の開発口内法撮影用IPは蛍光体層が傷付き易く、短期間で劣化するものが多い。これを簡便に試験し、管理する方法を開発した。IPを一様に曝射して読出した画像を処理して、傷を検出する画像処理手順を決めた。3.検査結果を簡便に評価して保存管理する品質保証支援情報システムの開発上記の検査結果を保存・管理するQA支援情報システムをDICOM規格に準拠して開発した。このため、QA/QCに係る事物の情報システムとしての性質を、オブジェクト指向分析によって定式化した。これに基づいて、QCオブジェクトクラスの構造(IOD)とサーバー/クライアントの機能(Service Class)を定義した。この結果、歯科放射線画像に留まらず、あらゆる画像診断のQAに応用可能な仕様となった。今後各オブジェクトの情報要素の表記法の詳細を検討すると共に、相互接続試験のための公開ソフトウエアCTNを基に、コーディングを開始する予定である。
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