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2002 年度 実績報告書

生体の解毒機能を利用した新規生理活性物質の創製とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 13672379
研究機関秋田大学

研究代表者

鈴木 敏夫  秋田大学, 医学部, 教授 (20108559)

研究分担者 伊藤 邦彦  秋田大学, 医学部, 助教授 (90221770)
キーワードアンテドラッグ / ステロイド / 耳浮腫抑制作用 / 肉芽形成抑制作用 / ファージディスプレイ法 / ヒト型リコンビナントFab / O157 / ベロ毒素
研究概要

アンテドラッグの概念を基にプレドニゾロンおよびデキサメサゾンより合成したsteroid-17-yl methyl glycolatesより、C-20位にSuccinyl groupを導入することにより各種Succinyl誘導体を合成し、それぞれの化合物のCroton耳浮腫抑制作用およびPaper disk肉芽形成抑制作用について検討した。その結果、2つの(20S)-Succinyl dexamethasone誘導体に、それぞれの親ステロイドであるプレドニゾロンおよびデキサメサゾンより強力な局所抗炎症効果を確認できた。またこれらの誘導体は全身性の作用である胸腺萎縮、副腎退化および体重減少を示さなかった。さらにこれら2つの誘導体はラット体内で速やかに活性体に変換された後、平均半減期0.786から0.866時間で消失した。この2つの誘導体は優れたステロイド剤の候補であり、C-20位にあるmethyl glycolateへのsuccynyl基の導入はステロイドの全身的副作用を軽減に有用であることが明かとなった。
一方、昨年度単離したVT1反応性リコンビナントFabクローン、および今年度VT2に対してライブラリーをパニングして単離したVT2反応性リコンビナントFabクローンについてその反応特異性を詳細に検討し、最終的に3個のVT1反応性クローンおよび2個のVT2反応性クローンを得た。これらのクローンは、VTと容量依存的に反応した一方で、非関連抗原群とは反応性せず、VT特異的であることが明らかとなった。しかしながら、いずれのクローンもVT2あるいはVT1に対して交差反応性を示し、VT中和活性を示さなかった。以上の結果より、これらのクローンの認識するエピトープは、毒素の中和には関係せず、VT1およびVT2に共通して存在する領域であることが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kunihiko Itoh: "Different Binding Property of Verotoxin-1 and Verotoxin-2 Against their glycolipid Receptor, Globotriaosylceramide"Tohoku J. Exp. Med.. 195. 237-243 (2001)

  • [文献書誌] Kyoji Okada: "Enhanced Antitumor Effect of Ultrasound in the Presence of Piroxicam in a Mouse Air Pouch Model"Jpn. J. Cancer Res.. 93. 216-222 (2002)

  • [文献書誌] Kunihiko Itoh: "Phage Display Cloning and Characterization of Monoclonal Antibody Genes and Recombinant Fab Fragment Against the CD98 Oncoprotein"Jpn. J. Cancer Res.. 92. 1313-1321 (2001)

  • [文献書誌] Kunihiko Itoh: "Methods in Molecular Biology"P. M. O'Brien and R. Aitken. 401 (2001)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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