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2001 年度 実績報告書

笑いや楽しい体験が療養中の高齢者の免疫機能とQOLに与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 13672479
研究機関山口県立大学

研究代表者

田中 愛子  山口県立大学, 看護学部, 講師 (10285447)

研究分担者 市村 孝雄  山口県立大学, 看護学部, 教授 (80144468)
岩本 テルヨ  山口県立大学, 看護学部, 助教授 (80285444)
キーワード音楽 / カラオケ / NK細胞 / 免疫機能
研究概要

笑いや楽しい体験のプログラムの1つとして、音楽体験が免疫機能等に与える影響について検討した。対象者は大学生の男性5名、女性5名の計10名で、カラオケハウスで2時間歌ってもらい、その前後で採血を実施し、免疫機能等の変化を観察した。その結果の概略および考察等は以下のとおりである。
結果:1.気分やバイタルサインの変化:カラオケ後に気分の状態も良くなり、バイタルサインも安定する傾向を示した。2.内分泌系の変化:全体的な傾向として、ACTH、コルチゾールは下降の傾向を示しているが、t検定の結果、カラオケの前後で有意差は認められなかった。β-エンドルフィンの変化は、10名中6人が上昇した。3.免疫系の変化:白血球の上昇を示したのは10名7名であったが、t検定において有意差は認められなかった。リンパ球数に関しては全員が下降を示し、t検定の結果有意差が認められた(P<0.05)。好中球およびヘモグロビンは、有意に上昇した(P<0.05)。NK細胞活性に関しては10名中9人が有意に下降を示した(P<0.05)。CD4/8比については、10名中8名が上昇を示した。2名は下降した。いずれも基準値内での変化であった。CD4は10人中6人が上昇ないしほぼ横這いであった。CD8は10名中4人が上昇した。
考察および今後の計画:1.NK細胞活性の減少については、身体活動の影響が考えられる。カラオケの際、踊りや活発な手拍子等の身体活動が加わった影響でNK細部活性が一時的に下降したことが推測される。このことより採血時間への配慮の必要性が示唆された。2.今後は笑いや楽しさを誘導する受動的刺激として、お笑いビデオや楽しい映画を検討し、それらが免疫機能に与える影響を調査していく予定である。その結果を通して、高齢者の福祉施設等におけるレクリェーションのあり方やQOLとの関連について検討する。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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