研究課題/領域番号 |
13672494
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎・地域看護学
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研究機関 | 京都府立医科大学 (2002) 京都府立医科大学医療技術短期大学部 (2001) |
研究代表者 |
堀井 節子 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (30290224)
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研究分担者 |
桝本 妙子 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (50290218)
福本 恵 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (40290217)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | 10代 / ピル処方 / 実態調査 / 思春期保健対策 |
研究概要 |
10代の人工妊娠中絶実施率減少につながる思春期保健対策の検討を目的に、10代のピル処方の実態調査・望まない妊娠に至った高校生の事例分析および性教育の実態調査を行った。 産婦人科医を対象とした調査結果では、(1)すすめている避妊法の優先度1はピル(53%)である(2)ピル処方の手順は「低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン」に沿って進められ、ピル処方判断基準の優先度1は「禁忌・慎重事項がない」(35%)である(3)10代に避妊目的のピル処方を行っているものは37%で、10代の人工妊娠中絶実施率減少に関する「役割がある」と認識しているものは65%であった。 10代のピル服用者を対象とした調査結果では、(1)服用開始は1人を除いて1999年6月以降で、服用理由は「避妊効果が高い」(78%)「人工妊娠中絶を受けたくない」(78%)が高率である(2)服用を自分一人で決めたものは44%で、78%は服用の継統を希望している(3)人工妊娠中絶経験者は33%であった。 妊娠事例の分析結果では、学校内の相談体制及び地域の相談機関への連携体制の整備、さらに心理的専門家による継続したカウンセリングの重要性が示唆された。 短大生を対象とした性教育の調査結果では、家庭における性教育の実施率は55%で、性教育は「役立っている」と認識しているもの46%、家庭における性教育が実施されたものに有意に高かった(P<0.01)。 以上より、ピルの承認後、10代にもピルによる避妊が普及している実態が明らかとなった。また、学校と家庭が連携した10代の「望まない妊娠を予防できる」性教育の展開方法並びに地域保健との連携システムの構築等が課題であるといえる。
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