1.近代日本における「満州」ツーリズムに関する一次資料の収集とデータベースの作成を行った。収集した一次資料は、南満州鉄道株式会社や各地の鉄道局、観光協会が発行したものである。今回の研究費補助金を用いて収集した一次資料と、数年前より収集した同様の一次資料、ならびに国立国会図書館に所蔵されている同様の一次資料データと複写資料を統合して、データベースの作成を行った。このデータベースの内容に関しては、平成14年4月20日の人文地理学会第243回例会において、口頭発表を予定している。 2.昭和14年版から昭和19年版までの6年間にわたって刊行された『満支旅行年鑑』を現物とコピーによって収集した。この年鑑は、同時代の満州ツーリズムの実態を把握するうえで大変有効な資料であることが明らかになった。この年鑑の分析は、平成13年11月におこなわれた、2001年度人文地理学会大会において発表した。発表タイトルは、「満州観光の軌跡をたどる-『満支旅行年鑑』を糸口として-」である。
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