研究目的ならびに研究実地計画に従い、満洲ツーリズム(満洲観光)に関する一次資料の収集と整理を最初の課題とした。国立国会図書館をはじめ、複数の図書館や資料館において、同時期のツーリズムに関する案内書・ガイドブックの閲覧を通して事実関係の整理を行なった。 また、満洲ツーリズムの実態については、これまであまり明らかにされてこなかったが、現時点での課題としては、当時の一般的なプリント・メディアの整理が必要であると思われる。そこで、通常、図書館に所蔵されない、一枚もののリーフレットやパンフレットに注目した。これらの資料は、現在のところまとまったコレクションもなく、その全体像についても全く明らかにされていない。そこで、収集・整理しえた、リーフレット・パンフレットを用いて、人文地理学会例会(第243回・2000年4月20日)において、「満洲観光と歴史遺産」として報告を行なった。リーフレット・パンフレット類の資料整理は今後の大きな課題である。
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