現在急速に研究が進展しつつある幾何学的群論において、特にコクセター群を取り上げ、それらの群としての構造の研究、及びその為に群を幾何学的情報に翻訳したものととらえることができる理想境界とよばれる位相空間についての空間的な構造を解析した。 そのいくつかの方針として、群の代数的な次元と境界の位相的次元の関連を考察すること、及び3次元多様体において用いられた研究手法がどれだけ群構造の研究に有効であるかを調べることがあげられる。 本年度の研究実績 平成14年度は次の研究を遂行した。 (1)被覆次元及びコホモロジー次元に関して、ANR空間のような局所的に良質な空間における次元についての考察を行い、n次元局所(n-1)連結な空間の正方積の次元の振る舞いについての研究成果を得た。 (2)泡状連続体の構造と等質性の関係についての構造を研究し、Bing-Borsuk予想の部分解を与えた。 (3)コホモロジー次元とリゾリューション写像の存在性について無限生成群に関しての存在定理を得た。
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