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2001 年度 実績報告書

科学に対する公的支援システムの日米比較

研究課題

研究課題/領域番号 13780001
研究種目

奨励研究(A)

研究機関東京大学

研究代表者

綾部 広則  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (80313211)

キーワードSSC / アメリカ:日本 / 科学技術に関する国際協力 / 多国間協力 / 大型科学装置
研究概要

本年度の目標は、(1)SSC計画への資金協力に対して日本の各省庁が難色を示した理由、(2)アメリカ国内におけるSSC計画をめぐるポリティクスおよび戦後アメリカの科学技術政策におけるSSC計画の位置付けと日本との比較、の2点を一次史料に基づき具体的に明らかにすることであった。結論からいえば、これらの2つの目的は概ね達成することができた。本年度の研究で新たに得られた知見は、(1)SSC計画が中止になった理由は必ずしも冷戦の崩壊といった単純な理由のみで説明できるものではないことであり、むしろ(2)日本の国際科学協力の形態としては、従来二国間での協力協定方式が主流であったものの、実際に装置等を建設する多国間協力では、会計制度、所管事項の違いといった制度的側面の擦りあわせが各国間で必要であること、さらに(3)国内景気といった側面がとりわけ大型科学装置を用いる場合には顕著に影響を及ぼすこと(事実、アメリカ議会におけるSSC問題に関する発言記録をみても、こうした国内景気との関連から同計画の推進を疑問視する声が大部分を占めていた。逆に日本国内においては、バブル後期にあったことから、こうした観点からの批判というよりは、むしろファンディングの問題として議論されていた)である。こうした事実からもわかるように、科学に対する公的支援システムを長期的な観点から歴史的に捉えることだけでは無理がある。むしろシステム内部における漸進的変化の積み重ねという観点からそれを捉える必要ある。そしてこの点に関する考察が次年度の課題となる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 綾部 広則: "来るべき科学論へ向けて-ポストSSK時代への課題"現代思想. 29・10. 211-227 (2000)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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