• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

ジェンダー視点による生活時間の構造分析

研究課題

研究課題/領域番号 13837020
研究機関島根県立大学

研究代表者

藤原 眞砂  島根県立大学, 総合政策学部, 教授 (50209128)

研究分担者 平田 道憲  広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (30111660)
矢野 眞和  東京大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (30016521)
久場 嬉子  龍谷大学, 経済学部, 教授 (50014808)
川中 淳子  島根県立大学, 総合政策学部, 講師 (50294509)
高橋 睦子  島根県立大学, 総合政策学部, 教授 (50320437)
キーワードジェンダー / 生活時間 / 時刻別行為者率 / アンペイドワーク / 家事労働 / 社会福祉 / 育児 / ミクロデータ分析
研究概要

藤原は独自の時刻別行為者率アプローチを用い二つ成果を出した。一つは同アプローチを社会生活基本調査の独身有業女性データ、兼業女性データ、専業女性データに適用し、女性の一生を分析したものである。この結果、独身から兼業の過程では生活構造が定時性主婦型に変化すること、兼業から専業の過程では全日制主婦型に変化すること、さらには独身から専業から専業の過程では生活時間構造は前述の両型が複合して終日主婦型に一気に変化することを明らかにした。これらは日常的経験を統計的に鮮明に説明したものであり、時刻別行為者率アプローチによってしかなしえない成果であった。また、あわせてアンペイドワークの貨幣評価の一手法としての機会費用アプローチの論理的矛盾も発見するという成果も得た。もう一つは、同アプローチに統計的検定の手法を導入した成果である。一例として事務職の男女の時刻別行為者率表をとりあげ、両表をタテ(時刻別)とヨコ(行動別)の両面から比較分析し、時刻ごとの行動の相似性と各種行動の相似性を統計的に検証した。これは職種、年齢等、多様な属性を持つジェンダー間のライフスタイルの比較分析に道を開くもので、多くの事実発見が今後期待される。2003年国際生活時間学会(ブリュッセル)で発表された。平田は夫婦の一対の個票データを用い一日の各種行動の行為の推移の異同を探る「行動タイミング分析手法」を開発し、国際生活時間学会において発表した。なお、藤原、平田はミクロデータ(指定統計の目的外使用申請に基づき平成15年度の第二半期、総務省より使用承認を得た)の再集計も進めた。矢野は同作業に技術的助言を与えた。久場は家事が有償形態をとっている職業であるホームヘルプサービスの分析に従事し、論文を発表した。高橋はフィンランドの福祉社会文化に関する論文を執筆した。川中は登校拒否児の文献研究展望を執筆し、生活時間の統計分析に視点を提供した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 藤原眞砂: "Changing Times of Women-Another Look at Opportunity Costs of Unpaid Work through an Activity Rates Approach-"総合政策論叢. 第6号. 49-70 (2003)

  • [文献書誌] 藤原眞砂: "時刻別行為者率表に対する一般的アプローチをめざして-ライフスタイルの新たな比較手法-"総合政策論叢. 第7号. 83-97 (2004)

  • [文献書誌] 久場嬉子: "ジェンダー視点からみる周辺労働問題-ホームヘルプ労働をめぐって"日本労働社会学会年報. 第14号. 36-48 (2003)

  • [文献書誌] 高橋睦子: "福祉モデルの変遷-フィンランドの事例研究と福祉モデルの理論的考察-"総合政策論叢. 第6号. 31-48 (2003)

  • [文献書誌] 川中淳子: "登校拒否児(者)の親の相互援助グループに関する文献展望"総合政策論叢. 第6号. 1-14 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi