研究課題
明治元年以前の日本天文暦学、測量、航海などに関する和書の総合目録を作成する目的で、平成14年度から種々の調査を行っている。平成15年度は以下の調査・研究を実施した。○海外所在の史料調査と研究発表:・パリの大学共同東洋語図書館で、明治前和書の調査を行い、若干の史料を得た。・シドニーの国際天文学連合の総会(2003年8月)における天文学史分科会で、代表者、分担者、海外研究協力者の計3名が、本研究による研究成果の発表を行った。・韓国・中国所在の史料は、調査者の会話能力の問題と所在確認の困難さにかんがみて、「海外所蔵日本関係資料データベース会議」が作成した目録から、天文暦学関連の史料を抽出した。○国内調査と研究発表・昨年同様、各班員が担当する県の調査を続行した。今年度は特に、九州地域に重点をおいた。・代表者、分担者らが、大分県中津、滋賀県長浜、三重県松阪、長野県松代で行われた「江戸のモノづくり」シンポに参加発表するとともに、その地域の史料調査を行った。・器物史料については、望遠鏡、象限儀などを重点に、調査計測を実施した。○アンケート・全国の主要図書館約225館に、明治前の天文暦学和書の有無を確認するアンケートを行い、約45%から回答を得た。興味のある史料所蔵館は約10%である。来年度以降の調査の対象にしたい。
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