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2005 年度 実績報告書

求愛歌による性的隔離の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 14087201
研究機関筑波大学

研究代表者

小熊 譲  筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (90114074)

研究分担者 澤村 京一  筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 講師 (90247205)
キーワード種分化 / ショウジョウバエ / 生殖的隔離 / 性的隔離 / 求愛歌 / 認識 / 遺伝子 / 分子機構
研究概要

当該年度以前に、単為生殖を利用してアナナスショウジョウバエとパリドーサショウジョウバエの遺伝子をモザイク状にホモ接合の状態で持つ系統(種間モザイクゲノム)を266系統確立し、分子マーカーおよび細胞学的マーカーを利用して各系統の染色体構成を決定した。各系統の雌がアナナスショウジョウバエとパリドーサショウジョウバエのいずれの求愛歌を受容(あるいは拒絶)するか調査する目的で、本年度までにこの中118系統について配偶行動観察を終了した。その結果、第2染色体左腕と第3染色体右腕に求愛歌認識に関して強い効果のある領域が検出された。
当該年度以前に、アナナスショウジョウバエとパリドーサショウジョウバエの雑種雌をアナナスショウジョウバエ雄に戻し交配して得られた245匹の雄について、求愛歌の成分分析および配偶行動観察を行なった。本年度は、これらの個体について分子マーカー解析を開始し、これまでに6個のRFLP(制限酵素断片長多型)解析が終了した。これにより、求愛歌の種特異的パラメータを支配している遺伝子のQTL(量的形質遺伝子座)解析に向けた準備が整った。
単為生殖を利用して確立した種間モザイクゲノム系統は雌だけで維持されているが、アナナスショウジョウバエに戻し交配することによって雄を得ることができる。これらの個体はゲノムの一部がアナナスショウジョウバエのホモであり、他の部分はパリドーサショウジョウバエとのヘテロである。このようにして得られた32系統由来の雑種雄について、冷凍死させた両種雌(性フェロモンは保持している)に対する求愛指数を測定した。その結果、X染色体左腕と第3染色体右腕に、性フェロモン認識に関与する領域が検出された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] cDNA clones and expressed sequenced tag (EST) analysis of D. ananassae.2006

    • 著者名/発表者名
      Oguma, Y., Sawamura, K., Sato, H., Matsuda, M.
    • 雑誌名

      Drosophila Information Service 88(in press)

  • [雑誌論文] Simple synthesis of the major sex pheromone components of Drosophila ananassae and D. pallidosa.2005

    • 著者名/発表者名
      Morita, A., Matsuyama, S., Oguma, Y., Kuwahara, S.
    • 雑誌名

      Bioscience Biotechnology and Biochemistry 69・8

      ページ: 1620-1623

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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