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2006 年度 実績報告書

求愛歌による性的隔離の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 14087201
研究機関筑波大学

研究代表者

小熊 讓  筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 教授 (90114074)

研究分担者 澤村 京一  筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 講師 (90247205)
キーワード種分化 / ショウジョウバエ / 生殖的隔離 / 性的隔離 / 求愛歌 / 認識 / 遺伝子 / 分子機構
研究概要

これまでにアナナスショウジョウバエとパリドーサショウジョウバエの遺伝子をモザイク状にホモ接合の状態で持っている単為生殖クローンを266系統確立した。各系統の遺伝的構成について、分子マーカーや細胞学的マーカーを利用して決定するとともに、239系統の配偶行動観察を終了し、各系統の雌がいずれの種の雄の求愛歌を受け入れるかを調査した。その結果、アナナスショウジョウバエ雄の受入れに関しては、第2染色体左腕に大きな効果のある領域が検出された。一方、パリドーサショウジョウバエ雄の受入れに関しては、X染色体左腕、第2染色体左腕、第3染色体右腕に大きな効果のある領域が検出された。
これらの染色体領域には種特異的な逆位が存在することから、性的隔離における乗り換え抑制領域の重要性が示唆されつつある。逆位のある領域では種間の遺伝的交流が妨げられるとする最近の理論との整合性を考察するため、これまでにwhite遺伝子およびActin遺伝子のイントロンについて、アナナスショウジョウバエとパリドーサショウジョウバエを含む野生集団由来の30系統について分子系統解析を行った。その結果は上記の理論と矛盾のないものであった。
一方、雄求愛歌の発信側については、求愛歌のパラメータ解析が終了している戻し交配雑種250個体の分子マーカー解析が進行中で、これまでに4つの染色体腕について解析を終えている。雄求愛歌のどのようなパラメータが種特異性を決めているのか、それを支配している遺伝子はゲノムのどこにあるかを、最終的にQTL解析により決定する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Establishing interspecific mosaic genome lines between Drosophila ananassae and Drosophila pallidosa by means of parthenogenesis2006

    • 著者名/発表者名
      K.Sawamura, Y.Tomimura, H.Sato, H.Yamada, M.Matsuda, Y.Oguma
    • 雑誌名

      Genetical Research 88

      ページ: 1-11

  • [雑誌論文] Courtship in Drosophila quadrilineata with a unique male behavioral element, abdominal bending2006

    • 著者名/発表者名
      M.Tomaru, Y.Oguma, M.Watada
    • 雑誌名

      Journal of Ethology 24

      ページ: 133-139

  • [雑誌論文] Seasonal fluctuation in susceptibility to insecticides within natural populations of Drosophila melanogaster II Features of genetic variation in susceptibility to organophosphate insecticides within natural populations of D.melanogaster2006

    • 著者名/発表者名
      T.Miyo, Y.Oguma, B.Charlesworth
    • 雑誌名

      Genes and Genetic Systems 81

      ページ: 273-285

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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