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2007 年度 実績報告書

求愛歌による性的隔離の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 14087201
研究機関筑波大学

研究代表者

澤村 京一  筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 講師 (90247205)

キーワード種分化 / ショウジョウバエ / 生殖的隔離 / 性的隔離 / 求愛歌 / 認識 / 遺伝子 / 分子機構
研究概要

これまでにアナナスショウジョウバエとパリドーサショウバエの単為生殖を利用した種間モザイクゲノム系統を作製し、生殖的隔離の原因遺伝子をマッピングした。その結果、交配後隔離の原因となる遺伝的不和合が第2染色体左腕と第3染色体右腕に見出された。また、性的隔離の原因となる、雄の求愛歌を識別する雌の遺伝子についても、同様の染色体領域にマッピングされた。これらの領域には、いずれも種特異的な染色体逆位が存在する。このことは、逆位のない染色体領域では遺伝子の種間イントログレッションが生じているが、逆位領域では組換えの抑制に伴って種間イントログレッションが妨げられるだめ、遺伝子の分岐が大きぐなり、種分化遺伝子が蓄積されやすい、と考えると説明できる。このような染色体レベルの種分化モデルがこれらの種間に当てはまるかどうか、本年度は分子レベルでの検証を行なった。5個の遺伝子のイントロン領域について、30系統の塩基配列を決定し、集団遺伝学的あるいは分子系統学的な解析を行なったところ、X染色体右腕と第4染色体において明らかな種間イントログレッションボ検出された。X染色体右腕は種間に逆位のない領域であり、第4染色体非常に小さく、種間イントログレッションが生じていても当然である。一方、X染色体左腕、第2染色体左腕、第2染色体右腕においては、これまでのところ種間イントログレッションは検出されていない。これらの領域には、いずれも種特異的逆位が存在することから、染色体レベルの種分化モデルが分子レベル検証されたと結論できる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Genetic analysis of female mating recognition between,Drosophila ananassae and Drosophila pallidosa:application of interspecific mosaic2008

    • 著者名/発表者名
      K.Sawamura, H.Zhi, K.Setoguchi, H.Yamada, T.Miyo, M.Matsuda, Y.Oguma
    • 雑誌名

      (In press)

    • 査読あり
  • [学会発表] Genetic analysis of female mating recognition between D.ananassae and D.pallidosa:application of interspecific mosaic2007

    • 著者名/発表者名
      K., Sawamura, H., Zhi, K., Setoguchi, M., Maysida, Y., Oguma
    • 学会等名
      日本ショウジョウバ工研究会
    • 発表場所
      淡路島
    • 年月日
      20070702-04

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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