研究課題/領域番号 |
14201004
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 岩弓 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50154521)
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研究分担者 |
孝本 貢 明治大学, 商学部, 教授 (60101333)
栗原 弘 名古屋文理大学, 情報文化学部, 教授 (60319390)
森 謙二 茨城キリスト教大学, 文学部, 教授 (90113282)
槙村 久子 京都女子大学, 現代社会学部, 教授 (30259551)
新谷 尚紀 国立歴史民族博物館, 民族研究部, 教授 (80259986)
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キーワード | 死者 / 追悼 / 墓 / 葬送 / 慰霊 / 摩文仁の丘 / 戦没者 / 現代日本 |
研究概要 |
本年度も、3回の研究会を開催する中で、(1)共同研究と(2)個人研究からなる本プロジェクトの研究活動を行った。 (1)共同研究 (1)「死者と追悼に関する現代人の意識調査」 昨年度までに実施した全国調査の結果分析をさらに補足分析し、内容把握の深化を目指した。 (2)「摩文仁の丘」慰霊碑群調査 沖縄県の摩文仁の丘を中心とした全国各都道府県単位の慰霊碑群に対する、それぞれの都道府県での建立経緯や運営実態に関する調査を各都道府県庁の援護課や、各都道府県遺族会に対して手分けして実施し、「戦没者」の追悼・慰霊の社会史を再現した。 (2)個人研究 鈴木は「遺影を飾る習俗」に着目し、モンゴルやインドネシアの事例と比較しながら、東北地方を中心にその実態把握のためのアンケート調査を実施した。孝本は昨年度以来継続中の特攻隊の慰霊碑調査を完了した。栗原は全国の主な大名墓の調査をほぼ完了し、その成果を公にした。森は官報を手がかりとした無縁墳墓の改葬実態に関する調査を継続し、槇村は家族変化の観点に近代化・都市化の問題を絡めて、墓制に見られる共通パターンの抽出を目指した調査を行った。また新谷は奈良県に見られる郷墓の実態調査を継続し、谷川は近世考古学の立場から江戸市中に見られる村落における墓地の発掘調査を、村上は井下清の霊園造営思想に関する文献学的研究を、山田は岩手県の事例を手がかりに遺影祭祀の実態調査を、そして土居は新宗教教団における戦没者慰霊の実態調査を、主に金光教を事例に調査した。何れも予定通りに研究が進んでおり、現在報告書の作成中である。 なお、このプロジヱクトの成果は、メンバー全員の参加の下、3月末に開催の国際宗教学会でシンポジウムとして発表する。
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